酒田駅(さかたえき)は、山形県酒田市幸町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)羽越本線の駅。庄内地方最大のターミナル駅である。
酒田駅 | |
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駅舎(2023年7月) | |
さかた Sakata | |
所在地 | 山形県酒田市幸町一丁目1-1 北緯38度55分18.50秒 東経139度50分45.60秒 / 北緯38.9218056度 東経139.8460000度 東経139度50分45.60秒 / 北緯38.9218056度 東経139.8460000度 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | サカ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- | 776人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)12月24日 |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■羽越本線(■陸羽西線直通含む) |
キロ程 | 166.9 km(新津起点) 新庄から55.2 km |
◄東酒田 (3.2 km) (6.4 km) 本楯► | |
所属路線 | 羽越本線(貨物支線) |
キロ程 | 0.0 km(酒田起点) |
(2.7 km) 酒田港► | |
備考 | |
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所属線である羽越本線の他、陸羽西線列車が余目駅から乗入れる。また、日本貨物鉄道(JR貨物)の羽越本線貨物支線が分岐している。
なお、陸羽西線は2022年5月より運休、バス代行となっている。代行バスについては「陸羽西線#バス代行輸送」を参照。
地上駅。旅客用として使われるホームは単式ホーム1面1線(1番線)、島式ホーム1面2線(2・3番線)、単式ホームの村上方を切り欠いた切欠きホーム1線(0番線)の計2面4線で、両ホームは跨線橋で連絡している。また、単式ホームは秋田方も切り欠かれており、酒田港線への貨物列車の発着線が2線ある。3番線の東側にも、ホームのない貨物着発線が2線(4・5番線)ある。その他側線や留置線も多数有している。
庄内統括センター管理の直営駅で、庄内統括センターとしては鼠ケ関駅から東酒田駅を管理し、旧酒田運輸区の業務も引き継ぐ。駅構内のコンコースには、自動券売機・指定席券売機(話せる指定席券売機を併設)・自動改札機設置。
駅舎にはテナントとして和菓子店「清川屋」、並びに交番が入居している。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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0 | ■陸羽西線 | - | 新庄方面 |
■羽越本線 | 上り | 鶴岡・村上・新津・新潟方面 | |
1 | 下り | 秋田・青森方面 | |
2 | |||
上り | 鶴岡・新津・新潟方面 | ||
3 |
現在当駅で駅弁は販売されていないが、酒田弁当販売が2005年(平成17年)10月末に廃業するまで同社が以下の弁当を発売していた。
酒田弁当販売の前身であった河村弁当部は、1975年(昭和50年)9月17日、幕の内弁当が原因で長距離列車の乗客から食中毒を発生させた。当駅の助役が河村弁当部に食中毒の発生を伝えて速やかに販売を停止するよう警告したが、食中毒の原因と思い込んだフキの甘煮を取り除き弁当の販売を続行したため被害が拡大した。最終的に団体旅行客など130人が発症して、うち3人が死亡。河村弁当部は1976年(昭和51年)5月に調理方法を見直したが、経営者は同年11月に懲役1年の実刑判決を受けた。
JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員は776人である。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおり。
年度 | 1日平均 乗車人員 | 出典 |
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2000年(平成12年) | 2,213 | |
2001年(平成13年) | 2,149 | |
2002年(平成14年) | 2,046 | |
2003年(平成15年) | 1,920 | |
2004年(平成16年) | 1,858 | |
2005年(平成17年) | 1,793 | |
2006年(平成18年) | 1,717 | |
2007年(平成19年) | 1,686 | |
2008年(平成20年) | 1,583 | |
2009年(平成21年) | 1,542 | |
2010年(平成22年) | 1,369 | |
2011年(平成23年) | 1,347 | |
2012年(平成24年) | 1,319 | |
2013年(平成25年) | 1,313 | |
2014年(平成26年) | 1,228 | |
2015年(平成27年) | 1,224 | |
2016年(平成28年) | 1,217 | |
2017年(平成29年) | 1,173 | |
2018年(平成30年) | 1,159 | |
2019年(令和元年) | 1,114 | |
2020年(令和 | 2年)722 | |
2021年(令和 | 3年)750 | |
2022年(令和 | 4年)776 |
駅前には2024年(令和6年)に整備された広場や駐輪場があり、新たな駅のシンボルとしてガス灯も設置された。
1997年(平成9年)8月、駅前の6階建の建物で営業していたジャスコ酒田駅前店が郊外に集積し始めたロードサイド店舗などによる攻勢によって売り上げ不振に陥り撤退した。2001年(平成13年)、地元の建設会社などの主導で設立された「酒田駅前ビル株式会社」がジャスコ酒田駅前店跡地に総工費42億円を投じ、12階建ての複合ビルを建設する構想を打ち出した。複合ビルには地元金融機関であった酒田信用金庫が本店と本部を入居させる方針も決定し、ジャスコ酒田駅前店の解体工事には国・山形県・酒田市による3億円超の公的資金も費やされた。しかし、酒田駅前ビルによる資金繰りの目処が立たず、また経営が悪化していた酒田信金が酒田駅前ビルへの支援を打ち切ったことから、同社は2006年(平成18年)2月に自己破産を申請し経営破綻した。
2007年(平成19年)、市がジャスコ酒田駅前店ビル跡地約6500m2を約4億円で購入し、翌年には民間団体によって新たな再開発構想が提案され、2010年(平成22年)9月、提案した地元企業7社によって事業主体となる「株式会社酒田フロントスクエア」が設立された。同社による再開発計画は跡地に10階建てのホテル棟と4階建ての商業棟さらに隣接地にマンション棟を設け、総事業費約49億円のうち約15億円を国などの補助である優良建築物等整備事業の適用を受け整備を進めるとし、まず、2013年12月までにホテルと商業棟を完成させるとしていた。また、再開発計画にあわせ市もJR東日本等と協調しながら駅を東西に縦断するアンダーパスのほか、バスターミナルや新駅舎の整備を進めるための協議を開始した。
しかし、東日本大震災からの影響で建築資材の価格が高騰。地元企業からなる3つの共同企業体がホテルと商業棟の応札をしたが、約25億円としていた予定価格を30%程度上回ることとなったため、酒田フロントスクエアが設計を見直し、最低価格を示していた共同企業体と調整を図った。だが、予定価格との隔たりが解消できず、2013年(平成25年)6月18日に酒田フロントスクエアが再開発計画の続行は困難と発表し、再開発計画は再び行き詰まった。
その後、再開発は市が主導して取り組むこととなり、全体構想の策定を東京のコンサルティング会社に依願した。2015年(平成27年)12月8日、市は図書館や観光情報センターなどの公共施設を軸とした整備計画案を公表。年明けの翌月18日には参加を希望する民間事業者の募集を開始され、同年5月12日、市は県内外から5事業者の応募があったと明らかにし、同年7月5日、市は「光の湊」をテーマとした西松建設による再開発案の選定を発表した。そして同年12月27日、事業主体を担う特別目的会社である「光の湊」が市と西松建設の折半出資によって設立された。
蔵書約30万冊の図書館「ライブラリーセンター」、飲食施設、観光情報センター等が設けられた複合施設を建設し、総事業費は102億円、2018年度の着工、2021年4月の開業を予定していた。しかし、2018年7月に、市は市議会総務常任委員協議会で着工が半年遅れの2018年1月となり、それに伴い完成とグランドオープンは約1年遅れの2021年度末にずれ込むことを明らかにした。その後、全工事の完了はさらにずれ込み工期は約3年半を要した。2020年(令和2年)3月26日、酒田市は複合施設の名称を「酒田駅前交流拠点施設ミライニ」とし、新たなロゴデザインを発表した。
2022年(令和4年)7月31日、酒田駅前交流拠点施設ミライニがグランドオープンした。観光案内所や図書館、ホテル、レストランなどが入居するA棟、庄内交通バスターミナルや市営駐車場などが設けられたB棟、分譲マンションであるC棟の3棟が整備された。
駅前のミライニ前の県道敷に「酒田駅前」停留所、東口に「駅東地下道前」停留所がある。庄内交通は「酒田駅前」、酒田市福祉乗合バスは前述の両停留所から発着する。かつては都市間バスは駅からやや離れた庄交バスターミナルに発着していたが、2022年8月に庄交バスターミナルがミライ二内に移転し、のりばが路線バスと同一の地点となっている。
また、前述の陸羽西線代行バスの停留所が駅前広場付近に設けられている。このバス停は2023年秋以降に駅前ロータリーへ移設される予定である。
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