誇大性(こだいせい、Grandiosity)とは、非現実的な優越感(他者よりも優れた自分立場)をさし、ナルシシストが軽蔑、劣等感、独自性を用いて他人を見る時に発生する。それは、ごく一部の人だけが自分と共通のものを持っているという信念や、それは少数の非常に特別な人々のみ理解可能であるのだという信念であったりする。またそれは反応性愛着障害でも発生する。
誇大は主に自己愛性パーソナリティ障害と関連付けられるが、また躁病、双極性障害の躁エピソードでも一般的である。
病的誇大自己は、自己愛性パーソナリティ障害のサブタイプの2つのうちの1つに関連付けられている (Gabbard, 1989)(もう一つは自己愛性ー脆弱サブタイプ)。
自己愛性ー誇大サブタイプの特徴は以下である。
ナルシシズム診断インタビュー(Diagnostic Interview for Narcissism ,DIN)第二版における誇大セクションは、以下となる
躁病誇大では、一般的にナルシシズムよりも活動的かつ積極的となる。躁病のキャラクターは、将来の成果を誇ったり 、個人的な資質を誇張しうる。
彼らはまた、非現実的な野心的取り組みを始めうることもあり、それは段階を踏んだり、実現可能なサイズに切り分けたりはなされない。
Hareサイコパシーチェックリスト(PCL-R)のFactor 1 Facet 1では、誇大要素について記載される。
オットー・カーンバーグは、特別性、個人的理念、理想的な親という幻想、これらを合併させた幼児期の気持ちとして、不健全に壮大な自己を見いだした。
ハインツ・コフートは、誇大自己は発達課程における通常の段階であるとし、自己の誇大さと謙虚さが決定的に分裂した時のみ、病的なものであると見致した。コフートは、無秩序な誇大自己を患っている患者に推奨される対応は「寛容」であり、現実的な自己と誇大の再統合であるとしている。
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