直江津駅(なおえつえき)は、新潟県上越市東町にある、えちごトキめき鉄道・東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
直江津駅 | |
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北口(2021年8月) | |
なおえつ Naoetsu | |
所在地 | 新潟県上越市東町1-1 北緯37度10分15.80秒 東経138度14分35.17秒 / 北緯37.1710556度 東経138.2431028度 東経138度14分35.17秒 / 北緯37.1710556度 東経138.2431028度 |
所属事業者 | |
電報略号 | ナホ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 3面6線 |
乗車人員 -統計年度- | (JR東日本)-2022年- 1,583人/日(降車客含まず) (えちごトキめき鉄道)-2022年- 1,263人/日(降車客含まず) |
開業年月日 | 1886年(明治19年)8月15日 |
乗入路線 4 路線 | |
所属路線 | ■妙高はねうまライン |
キロ程 | 37.7 km(妙高高原起点) 長野から75.0 km 高崎から153.1 km |
◄春日山 (2.8 km) | |
所属路線 | ■日本海ひすいライン |
キロ程 | 59.3 km(市振起点) 泊から68.7 km 米原から353.8 km |
◄谷浜 (6.6 km) | |
所属路線 | ■信越本線(JR東日本) (■北越急行ほくほく線直通含む) |
キロ程 | 0.0 km(直江津起点) |
(2.7 km) 黒井► | |
備考 | |
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2015年3月14日の北陸新幹線開業による経営移管までは、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線(現・日本海ひすいライン)が乗り入れており、JR東日本とJR西日本との境界駅でJR東日本の管轄駅であった。
当駅は上越市北部の海岸線に程近い直江津の市街地(旧直江津市)に位置する。えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインと日本海ひすいラインの2路線が乗入れる拠点駅で、北口側には同社本社が所在する。JR東日本信越本線が乗入れているが、駅舎や車両基地等構内施設の大部分は、えちごトキめき鉄道が管理を行っている。
国鉄時代から長らく在来線の拠点駅として機能しており、1987年(昭和62年)のJRグループ発足後は信越本線を管理するJR東日本と、北陸本線を管理する西日本旅客鉄道(JR西日本)の境界駅でもあった。全特急列車が停車し「はくたか」「北越」「トワイライトエクスプレス」などの特急列車は当駅で乗務員(運転士及び車掌)の交代を行っていた。2015年(平成27年)3月14日に北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間が延伸した際に、JR東日本が管理していた信越本線妙高高原駅 - 当駅間と、JR西日本が管理していた北陸本線市振駅 - 当駅間は並行在来線としてえちごトキめき鉄道へ移管され、路線名を「妙高はねうまライン」と「日本海ひすいライン」にそれぞれ改称した。
JR同士の共同使用駅が2社共に撤退してJR東日本も管轄を外れて第3セクターの管轄となったのは当駅が唯一である。なお、全国でJRグループ6社の内、JR同士の境界駅が廃止して、元JR同士の境界駅をJR社の管轄からJR以外の他社鉄道の管轄となったのは当駅が初めて、かつ唯一である。
構内には多数の側線が広がり、列車が留置されている光景を見ることが出来るが、前掲の移管に伴って構内東側の直江津運輸区は長岡運輸区へ統合される形で廃止され、駅舎及び構内の施設と設備はえちごトキめき鉄道へ譲渡された。
えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインと日本海ひすいラインが乗り入れ、それぞれ終着駅となっている。妙高はねうまライン、日本海ひすいラインは同じえちごトキめき鉄道線ではあるが、JR時代の運転系統を継承しているため当初相互の直通運転はしていなかった。しかし2018年3月のダイヤ改正で、日本海ひすいライン方面から妙高はねうまラインに直通する泊発新井行が一本設定された。所属線は妙高はねうまラインで、駅名標等のカラーリングには同線のラインカラー「フレッシュグリーン」が用いられている。加えてJR東日本の信越本線が乗り入れており、新潟県内の区間は当駅が起点駅となっている。この信越本線の犀潟駅からは北越急行ほくほく線の列車の直通運転も行われている。
信越本線・ほくほく線(および同線経由で上越線)から妙高はねうまラインを経由して、上越妙高駅で北陸新幹線に乗継ぐ場合は、前後及び中間のJR線の営業キロを通算した運賃・料金に、妙高はねうまラインの運賃・料金を合計して計算され、北陸新幹線と特急「しらゆき」を乗り継ぐ場合は「しらゆき」のJR線内の特急料金が半額となる乗継割引が適用される。但し、妙高はねうまラインの特急料金は割引対象外となる。
前掲のように、直江津駅は現在に至るまで上越市の交通要衝の1つとして機能し続けているが、北陸新幹線の上越市内の駅は、市南部の和田区に所在する上越妙高駅に設置されている。また上越市のもう1つの中心市街地である、城下町高田(旧高田市)の最寄り駅は妙高はねうまラインの高田駅、上越市役所本庁舎(木田庁舎)の最寄り駅は当駅と高田駅の中間の春日山駅となっている。
JR東日本とえちごトキめき鉄道(以下、トキてつ)の共同使用駅であるが、経営分離後は施設管理を始めとした業務をトキてつが直営駅として行っている。
このため、JR直江津駅(信越本線)としての運営もトキてつがJR側から委託されている。
改札口には経営分離前から自動改札機が設置されており、JR側の信越本線エリア内においてSuica等の交通系ICカードが利用可能である。
エリア内ではあるが、一部対応駅に留まるため、Suica定期券発売及びカード発行、払戻し、再発行は一切取扱っていない。
自由通路に面したコンコースにはみどりの窓口・自動券売機(トキてつ2台・JR1台)・JR指定席券売機・屋内待合室・売店(NewDays)・コインロッカー・化粧室が置かれている。
みどりの窓口は経営分離後も窓口が2つ(トキてつ・JRで分離)設置されていたが、現在は1つの窓口で両社のきっぷを発売している。
島式ホーム3面6線を有する地上駅。橋上駅舎を備える。駅構内には上越市が管理する南北自由通路が設置されている。
駅構内図によれば、バリアフリー対策として連絡通路と各ホームを連絡するエレベーター、改札外の自由通路と地上階の連絡用にエスカレーター・エレベーターがそれぞれ設置されているほか、男女トイレのほかに多機能トイレが併設されているが、ホームページの駅情報ではいずれのバリアフリー設備も未設置としている。
ホーム上には机やコンセント等を備えた学生専用自習室が設置されており、2020年4月から提供している。
1987年4月 - 2015年3月13日まではJR東日本の新潟支社が管理する直営駅で、周辺駅の管理駅(地区駅)として信越本線の関山駅 - 柿崎駅間の直営駅を除く全駅を管理していた。
自由通路に面した「みどりの窓口」は窓口が2つ設置されていた。
北口には旅行センターとして「びゅうプラザ」、ジェイアール東日本レンタリース運営の「駅レンタカー直江津営業所」が置かれていたが、経営分離に伴い2015年3月13日限りで営業を終了し、両施設は新設された上越妙高駅へ移転した。
先代駅舎は1940年(昭和15年)竣工の3代目で、木骨真壁造(ハーフティンバー様式)が用いられた三角屋根のファサードが特徴的なデザインで、利用者や地域からは「三角屋根の駅」「山小屋風の駅」として親しまれていた。
番線(のりば) | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | ■日本海ひすいライン | 上り | 糸魚川・泊方面 | 当駅始発 |
2 - 6 | ||||
■妙高はねうまライン | 上り | 高田・上越妙高・新井・妙高高原方面 | ||
■信越本線 | 下り | 柏崎・長岡・新潟方面 | ||
5・6 | ■ほくほく線 | 上り | 十日町・六日町・越後湯沢方面 |
自由通路(直江津駅自由通路)は上越市が管理しており、通路は「市道直江津駅線」に指定されている。駅舎および自由通路は客船「飛鳥」をモデルとしてデザインされたもので「あすか通り」という愛称が付けられており、通路内には駅舎・通路と「飛鳥」のデザインを対比できるパネルが設置されている。
終日通行可能で、歩行者のほか自転車も通行できるが、自転車は安全のため、押して徒歩で通行する必要がある。
バリアフリー対策として、北口と南口の双方にエレベーター(北口・南口北側各1基)と誘導チャイム、エスカレーター(北口:上下各1基、南口北側・南側:上り各1基)がそれぞれ設置されている。北口側のエスカレーターは上り・下りとも途中で水平になっている箇所があり、運転時には足許の注意を促すアナウンスが放送される。車椅子対応トイレ(オストメイト対応設備なし)は北口・南口双方の駅前広場に設置されているが、このうち北口の車椅子トイレは男女別に各1箇所設置されている。
元々設けられていた出入口は北口で、直江津の古くからの市街地に面している。自由通路の北口側階段下には上越警察署直江津駅前交番などがある。交番に隣接して、前掲の「びゅうプラザ」と「駅レンタカー」の窓口が設置されていたが、いずれも2015年3月13日限りで営業を終了している。
駅前広場ロータリー内の歩行者道には、直江津駅前観光案内所と、立ち食いそば店「直江津庵」が設けられている。(名物はメギスそば、もずくそば、中華そば(そばつゆに中華麺が入ったもの))
ロータリーの車道西側はバスターミナルやタクシープールとなっており、駐車場が設けられている。
南口駅前広場側には、市道を挟んで階段が南北2ヶ所に設置されており、双方にロータリーがある。北側ロータリーの西側には一時利用者向け「直江津駅駐車場」が設けられている。
また、かつての蒸気機関車の車両基地を転用した「直江津D51レールパーク」があり、国鉄D51形蒸気機関車(827号車)等の見学が可能であるが、営業日が限られている点に注意が必要(基本的に土・日・祝日のみ営業、また冬季は休業)。
当駅の駅弁は、ホテルハイマートが調製・販売を行っている。直江津駅構内(コロナ禍のため、ホテル前ドライブスルー駅弁販売所にて)で販売している(予約の場合はホテルフロントでも販売)。主な駅弁は下記の通り。他にも、季節限定品や要予約品が存在する。
かつてはハイマートに加え、隣接する「ホテルセンチュリーイカヤ」の2社が構内営業を行っていた。両社は旧屋号の「旅館山崎屋支店」「いかや旅館」時代からそれぞれアイディアを凝らした商品を企画販売して競い合っていたが、イカヤは業績悪化による事業見直しのため、2008年(平成20年)春限りで構内営業から撤退して駅弁の調製・販売を終了し、同年6月30日付で日本鉄道構内営業中央会を退会した。
2000年(平成12年)度以降の推移は以下の通り。
1日平均乗車人員推移 | ||
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年度 | えちご トキめき鉄道 | JR東日本 |
2000年(平成12年) | 未開業 | 2,956 |
2001年(平成13年) | 2,891 | |
2002年(平成14年) | 2,841 | |
2003年(平成15年) | 2,861 | |
2004年(平成16年) | 2,759 | |
2005年(平成17年) | 2,753 | |
2006年(平成18年) | 2,750 | |
2007年(平成19年) | 2,786 | |
2008年(平成20年) | 2,817 | |
2009年(平成21年) | 2,788 | |
2010年(平成22年) | 2,734 | |
2011年(平成23年) | 2,720 | |
2012年(平成24年) | 2,744 | |
2013年(平成25年) | 2,741 | |
2014年(平成26年) | 2,602 | |
2015年(平成27年) | 1,778 | 2,337 |
2016年(平成28年) | 1,530 | 2,289 |
2017年(平成29年) | 1,514 | 2,203 |
2018年(平成30年) | 1,537 | 2,102 |
2019年(令和元年) | 1,518 | 2,054 |
2020年(令和 | 2年)1,128 | 1,559 |
2021年(令和 | 3年)1,153 | 1,519 |
2022年(令和 | 4年)1,263 | 1,583 |
駅周辺は、直江津の市街地である。
北口側は古くからの市街地であり、駅前通りや安国寺通り沿いの住宅や商店には、周辺地域の市街地に古くから残る雁木造の風景が留められている。
駅前にはホテルや商店、市立図書館(直江津学びの交流館)等が軒を連ねている他、マンションや新潟県運転免許センター上越支所から成る複合施設「うみらいず」が2020年3月に完成した。西側には市内路線バスのターミナルの1つを備えるショッピングセンター「エルマール」、さらに海側には上越市立水族博物館「うみがたり」や新潟県立直江津中等教育学校が位置する。
関川河口付近の市街地では明治期から続く朝市「三・八の市」が開かれる。
南口側には新潟労災病院のほか、もうひとつのバスの拠点「マルケーバスセンター」(当駅から徒歩約10分)が所在するが、多くは住宅地となっている。
北口駅前広場の東側にはバスターミナルが設けられている。また北口周辺と南口駅前広場横にはバス停留所が設けられており、いずれも頸城自動車の路線バス等が発着している。
北口バスターミナルには上越観光コンベンション協会と頸城自動車が共同で運営する、前掲の「直江津駅前観光案内所」が設置されている。駅舎横の交番前には高速バスのりばが設置されており、県内線・県外線各1路線の計2路線が発着する。
以下、2019年4月時点での情報を示す。
南口の停留所は駅前広場横の市道上に設置されている。以下、2019年4月時点での情報を示す。
このほか、南口の南側ロータリーには高速バスのうち旧ツアーバス路線の停留所が設置されている。
※「しらゆき」・「越乃Shu*Kura」の停車駅については各列車記事参照。
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