『最後のレストラン』(さいごのレストラン)は、藤栄道彦による日本のグルメコメディ漫画、および、それを原作とするテレビドラマ。
最後のレストラン | |
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ジャンル | グルメコメディ |
漫画 | |
作者 | 藤栄道彦 |
出版社 | 新潮社 |
掲載誌 | 月刊コミック@バンチ →月刊コミックバンチ |
レーベル | BUNCH COMICS |
発表号 | 2011年4月号 - 2024年4月号 |
発表期間 | 2011年2月21日 - 2024年2月21日 |
巻数 | 既刊22巻(2023年11月9日現在) |
話数 | 全113話 |
その他 | 連載開始当初は隔月連載 2018年から毎号連載 |
漫画:最後の小料理屋 | |
作者 | 藤栄道彦 |
出版社 | 新潮社 |
掲載誌 | 月刊コミック@バンチ |
レーベル | BUNCH COMICS |
発表号 | 2015年2月号(不定期連載) - |
巻数 | 『最後のレストラン』7巻より収録 |
ドラマ | |
演出 | 近藤俊明 |
制作 | NHK、国際放映 |
放送局 | NHK BSプレミアム |
放送期間 | 2016年4月26日 - 2016年6月14日 |
話数 | 全8話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・テレビドラマ |
ポータル | 漫画・ドラマ |
『月刊コミックバンチ』(新潮社)にて、2011年4月号から2024年4月号(2024年2月21日発売)まで連載。当初は隔月ペースでの連載だったが、2018年からは毎月連載に変更。話数表記は「GUEST.○」(最終話は「The Last Guest」)。初期基本は、1話1人物の一話完結型ストーリーになっているが、後年複数人で複数話に跨ぐことも見受けられる。[独自研究?]
登場する歴史上の有名人に、実在の人物をモデルとしたり、『包丁人味平』や『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』といった他の漫画作品に関するネタが盛り込まれたりしている。
南信長は著書『マンガの食卓』において、料理人本人が過去の時代へとタイムスリップする他のグルメマンガと比較し、本作は歴史上の偉人が現代にタイムスリップし、料理に対して無理難題を吹っ掛けるという逆転の発想を挙げると共に、その設定に感心している。また教科書のイメージと異なる偉人像、食材や調理法に関する時代考証的な薀蓄を興味深いとしている。
コミックス6巻発売時には、藤栄には初となるサイン会を開催している。
『月刊コミック@バンチ』2015年2月号(2014年12月20日発売)からは園場の従妹である成雪(なり ゆき)を主人公とするスピンオフ作品『最後の小料理屋』が不定期連載されるようになった。『最後のレストラン』コミックス7巻より収録されている。
『月刊コミック@バンチ』2016年3月号(2016年1月21日発売)にて、TVドラマ化の決定が報じられ、2016年4月26日から6月14日まで全8回がNHK BSプレミアムで放映された。#テレビドラマ参照。
本作5巻でメアリー・ステュアートを採り上げたことが縁となって、藤栄は2019年に日本公開された歴史映画『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』の試写会に招待され、イラストコメントを寄せている。
園場凌は父の後を継いでレストラン「ヘブンズドア」オーナー兼シェフとなったが、園場が店を継いだ途端に従業員が減り、客足も遠ざかっていたために閉店する理由ばかりを探すようなことになる。だが、店を訪れる「おかしな客」達からの無理難題のような注文を従業員の有賀千恵や前田あたり、過去に帰れず従業員として居付いたジャンヌ・ダルクと共に機転を利かせてこなして客から感謝や賞賛の言葉を送られたことで、園場も徐々に遣り甲斐を見出し始め、店の看板料理(スペシャリテ)「ヘブンズドア風オムレツセット」も考案した(GUEST.15より)。これに伴い、店にも少しずつ活気が戻り、マスコミにも取り上げられるようになった。
偽者が登場したり、園場を慕う若手料理人が独断で「ヘブンズドア 2号店」をオープンしたり。園場自身にもお見合いの結果、付き合うような形になる女性・茂野月好美が現れる。
ジル・ド・レが来店した際にボヤ騒ぎを起こし、店の改装を行うことになる。最初の偉人客であった織田信長の残した備前長船光忠が縁となり、外務大臣岸開成が資金を貸与、来店したバイエルン王ルートヴィヒ2世が設計を行って、ヘブンズドアは生まれ変わる。
前述したように本作のゲストは非業の最期を遂げた歴史上の有名人である。「対価」は有名人たちが料理の対価として残していった物を指す。明示的に対価として渡された物もあれば、忘れ物のような形で残されていた物もあり、これらは原則的に換金されることなく「忘れ物」としてヘブンズドア店内に保管されている。また複数個残すこともある。ヘブンズドアの店内にタイムスリップしてくる話が多いが、庭先や園場たちの外出先にタイムスリップしてくるケースもある。GUEST.99~103の一連のエピソードでは、これまでとは逆に園場らがヘブンズドア3号店のキッチンカーごと戦国時代にタイムスリップしてゲストに料理を提供するという展開が描かれた。
スピンオフである『最後の小料理屋』では、対価を受け取らなくても、雪から塩をかけられて店から追い出されると帰っている。
巻数 | 話数 | ゲスト | 注文内容 | 対価 |
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1 | 1 | 織田信長 | どこの誰も食べたことのない空前絶後の料理 | 備前長船光忠 |
2 | マリー・アントワネット | 何が食べたいか当ててごらんなさい | マリー・アントワネットブルー(指輪) | |
3 | ガイウス・ユリウス・カエサル | 伝説になるような一皿 | デナリウス銀貨数十枚 | |
4 | 坂本龍馬 | 未来の料理というものを見せてみろ | 亀山焼きの皿数枚 | |
5 | ジャンヌ・ダルク | 奇跡の一皿 | なし | |
2 | 6 | アドルフ・ヒトラー | "幸福"を知る一皿 | ランゲ&ゾーネの懐中時計 |
7 | ビリー・ザ・キッド | 本当においしいもの | シーテッド・リバティ硬貨数枚 | |
8 | クレオパトラ7世フィロパトル | お持ちの真珠の値打ちに見合う料理 | 身に着けていた大粒の真珠 | |
9 | サルバドール・ダリ | ダリを表現した一皿 | ダリ直筆イラストの描かれた色紙 | |
10 | 関羽 | 感涙する一皿 | 青龍偃月刀 | |
3 | 11 | 土方歳三 | 死んだホタルイカを生き返らせてみよ | 軍服の上着 |
12 | ナポレオン・ボナパルト | 人類の歴史と英知を味わえる一皿 | 紅玉髄製の八角形の印章による署名と捺印 | |
13 | エリザベート・アマーリエ・オイゲーニエ | 最高に贅沢な一皿 | クロイツァー銅貨1枚 | |
14・15 | 安徳天皇 | 安徳様のお口に合う料理 | なし | |
4 | 16 | エイブラハム・リンカーン | 大統領が食べても恥ずかしくないアップルケーキ | シルクハット |
17 | 澤村榮治 | どんな高い期待にも応えられる料理 | 野球のボール | |
18 | モハンダス・カラムチャンド・ガンディー | 「欲望」に基づかない食事 | 愛用の杖 | |
19・20 | リチャードⅠ世 | 王にふさわしい料理 | エクスカリバー | |
5 | 21 | ラスプーチン | 記憶を取り戻す料理 | 燭台 |
22 | メアリー・スチュアート | 自分の血と肉で料理をつくれ | ロザリオ | |
23 | ナレースワン | 勝利をもたらす縁起の良い料理 | クルンテープ(軍鶏) | |
24・25 | ハンニバルとスキピオ | ローマが泣いて悔しがる料理 | 各々のプギオ | |
6 | 26 | ロバート・ファルコン・スコット | 英国人らしいスープ | 南極の石 |
27・28 | 戦艦大和乗員一同3,332名 | 大和ならではの料理 | 海軍魂注入棒 | |
29 | 楊玉環(楊貴妃) | 愛を証明する料理 | 簪 | |
30 | ウァレンティヌス | 結婚を表現した料理 | 羽ペン | |
7 | 31 | マタ・ハリ | 大切なものを示す料理 | 偽物のダイヤの指輪 |
32・33 | 切り裂きジャック | 食べたくて仕方なくなる料理 | 各々の凶器(ナイフ、メスなどの短刀類) | |
34 | 忠犬ハチ公 | ハチであることを証明する料理 | 一円札 | |
Y.1 | 太宰治 | |||
Y.2 | 石田三成 | なし | ||
Y.3 | 伊藤博文 | 一円札 | ||
8 | 35 | ボニーとクライド | 刺激的な料理 | コカ・コーラの瓶 |
36・37 | 玄奘 | 悟りに至る料理 | 数珠、払子 | |
38 | 真田幸村 | - | 真田銭の描かれた扇子 | |
Y.4 | 大塩平八郎 | 二分金 | ||
Y.5 | 近藤勇 | |||
Y.6 | 東條英機 | |||
9 | 39 | 真田幸村 | 慰めの料理 | 陣羽織 |
40 | マーチン・ルーサー・キング・ジュニア | 愛と平和の料理 | 旧5ドル紙幣 | |
41 | アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ | 家族団らんの食事 | 服に縫い込んであった宝石 | |
42 | シャクシャイン | 料理でアイヌと書け | 煙草入れ | |
43 | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト | 他人においしさを伝えられる料理 | 新曲「パリパリポークカツ」の直筆楽譜 | |
10 | 44 | フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ | 想いのこもった日本の料理 | ひまわり畑の絵 |
45・46 | 源義経 武蔵坊弁慶 | 義経再興の料理 | 砂金 | |
47 | マリリン・モンロー | そのままの私のための料理 | 日記(手帳) | |
48 | ホレーショ・ネルソン | 死地に赴くための料理 | 望遠鏡 | |
11 | 49・50 | 木下藤吉郎・羽柴秀吉・豊臣秀吉 | 豪華で質素な料理 | 天正大判 |
51 | アルキメデス | 科学を活かした料理 | シラクサのテトラドラクマ | |
52 | ジル・ド・レ | ジャンヌと一緒に肉料理を | ペンダント | |
53 | ルートヴィヒ2世 | ロマンあふれる一皿 | ヘブンズドアの改装図面 | |
12 | 54 | ホセ・リサール | 民族の根を示す料理 | 山高帽 |
55・56 | 西郷隆盛、明智光秀 | 互いを理解し合う料理 | 各々の佩刀 | |
57・58 | アレクサンドロス3世 | 征服の果てにある料理 | 月桂冠 | |
13 | 59 | ポカホンタス | 故郷の料理 | 外套 |
60 | カイウラニ | 懐石料理 | 講演料 | |
61 | エカチェリーナ2世 | ハートを射止める料理 | 園場への接吻 | |
62 | アメリア・イアハート | 目的地の料理 | 飛行帽と飛行眼鏡 | |
63 | 細川ガラシャ | 神の存在を感じる料理 | 櫛 | |
14 | 64 | ジョン・F・ケネディ | アメリカらしいハンバーガー | ハーバード大学のカレッジリング |
65 | エルネスト・ゲバラ | 生き直す料理 | ベレー帽 | |
66 | ベニート・ムッソリーニ | イタリアの気骨を示す料理 | 軍服の上着 | |
67 | マクシミリアン・ロベスピエール | 自身の姿を映し出す料理 | フリントロック式の拳銃 | |
68 | 大久保利通 | ハメを外す料理 | 一圓金貨 | |
15 | 69 | コナン・ドイル | うんざりした気分を救う料理 他人を救う料理 | 愛用のステッキ |
70 | 夏目漱石 | お袋の味 | 名前の刻印入りの万年筆 | |
71 | アガサ・クリスティ | ワクワクする料理 | 老眼鏡 | |
72 | 小泉八雲 | 人生を噛みしめる料理 | 雨月物語(浅茅が宿)の語り聞かせ | |
73 | ウィリアム・シェイクスピア | 真の喜びの料理 | 小道具の短剣 | |
16 | 74 | 釋迦ヶ嶽雲右エ門 | 自分の真価を知る料理 | 小判 |
75 | ロッキー・マルシアノ | チャンピオンのパスタ | 持ち歩いていた約10万ドル分の紙幣 | |
76 | アベベ・ビキラ | オンリーワンのフランス料理 | 腕時計と名入りのハンカチ | |
77 | 嘉納治五郎 | 自他共栄の料理 | 10ドル紙幣 | |
78 | ジャッキー・ロビンソン | 希望の料理 | ジャッキー・ロビンソンのサインボール | |
17 | 79 | 武田信玄 | 「信」より大切なものを示す料理 | 諏訪法性兜 |
80 | 上杉謙信 | 道を示す料理 | 戦国時代の酵母菌(コウジカビ) | |
81 | 伊達政宗 | 一番おいしい卵料理 | 煙管 | |
82 | 毛利元就 | 贅沢な料理 | 家紋(一文字三星)入りの香枕 | |
83 | 徳川家康 | 夢の料理 | 家紋(三つ葉葵)入りの印籠 | |
18 | 84 | 西太后 | 平民のおもてなし | 扇子 |
85 | ユリア・アグリッピナ | 無償の愛の料理 | ティアラ | |
86 | 北条政子 | 気持ちを楽にする料理 | 懐中仏 | |
87 | バートリ・エルジェーベト | 人生を選択する料理 | 一本のブロッコリースプラウト | |
88 | ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ | 愉快な気分になれる料理 | ナポレオンの肖像画 | |
19 | 89 | アルフレッド・ノーベル | 成功を味わいたい | ノーベル賞の構想を遺言として自筆したノート3冊 |
90 | 平賀源内 | 人生の縮図の料理 | 野生の鹿避けに犬を飼う勧めを書いた紙 | |
91 | ウィルバー・ライト,オーヴィル・ライト | 飛ぶような料理 | 履いていた靴 | |
92 | レオナルド・ダ・ヴィンチ | 「発見」のある料理 | 目についたものを書き留めてある自筆のノート | |
93 | トーマス・エジソン | 死者と交信する料理 | 自作の霊界通信機 | |
20 | 94 | アル・カポネ | メンツを立てる料理 | 指輪 |
95 | 国定忠治 | 「本物」の料理 | 長脇差 | |
96 | エドワード・ティーチ | 「思い出」の料理 | 財宝の所在を記した地図 | |
97 | ゴットフリード・フォン・ベルリヒンゲン | 人生をやり直す料理 | 義手 | |
98 | オヤケアカハチ | 甘いもの | 刀 | |
21 | 99 | 千利休 | 生と向き合うおもてなし | 茶杓 |
100 | 弥助 | 心を開く料理 | 骨を削って作った短刀 | |
101 | 織田有楽斎 | 老いて楽しむ料理 | 甲州露一両金 | |
102 | 細川忠興 | 笑える料理 | 上野焼の茶碗 | |
103 | 古田重然 | 園場の自信作 | 多数の織部焼 | |
22 | 104 | ジャン・アンリ・ファーブル | 新しい料理 | キノコなどのスケッチ画 |
105 | アイザック・ニュートン | 自分相応の料理 | プリンピキア | |
106 | マリ・キュリー | 美しい料理 | ロケットペンダント | |
107 | 野口英世 | 日本の料理 ただし日本のものではない | 顕微鏡 | |
108 | ガリレオ・ガリレイ | 事実を示す料理 | 振り子時計の図面 |
NHK BSプレミアムの『プレミアムよるドラマ』枠で、2016年4月26日23時15分から同23時44分まで全8回で放映。
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 |
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第一皿 | 4月26日 | 織田信長様御来店 | 高山直也 | 近藤俊明 |
第二皿 | 5月 | 3日クレオパトラ様御来店 | ||
第三皿 | 5月10日 | ジャンヌ・ダルク様御来店 | ||
第四皿 | 5月17日 | 土方歳三様御来店 | ||
第五皿 | 5月24日 | マリー・アントワネット様御来店 | 谷岡由紀 | 鴨川哲郎 |
第六皿 | 5月31日 | ナポレオン・ボナパルト様御来店 | 高山直也 | 近藤俊明 |
第七皿 | 6月 | 7日楊貴妃様御来店 | 谷岡由紀 高山直也 | |
最終回 | 6月14日 | 坂本龍馬様御来店 | 高山直也 |
同じ、歴史をテーマにした番組同志として、2016年5月18日のNHK Eテレ「先人たちの底力 知恵泉」とのコラボレーションを行い、「知恵泉」キャスターの近田雄一が「最後のレストラン・第4皿」にカメオ出演、さらに当番組からは田辺が「知恵泉」にカメオ出演した
NHK BSプレミアム プレミアムよるドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
初恋芸人 (2016.3.1 - 2016.4.19) | 最後のレストラン (2016.4.26 - 2016.6.14) | ふれなばおちん (2016.6.28 - 2016.8.16) |
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