ニュージャージー・トランジット・コーポレーション(英語: New Jersey Transit Corporation)はアメリカ合衆国ニュージャージー州を中心とした地域で路線バスや通勤鉄道などの公共交通機関を運営する公営会社である。略称はニュージャージー・トランジット(New Jersey Transit)、NJトランジット(NJ Transit)、NJT。
ニュージャージー・トランジット (英語:New Jersey Transit Corporation) | |
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NJトランジット本社 | |
基本情報 | |
国 | アメリカ合衆国 |
所在地 | ニュージャージー州 |
公式サイト | NJ Transit official site |
詳細情報 | |
2016年(平成30年)5月時点の公式路線図。 |
NJTはそれまでのニュージャージー交通局(New Jersey Department of Transportation, NJDOT)が民営化され1979年6月に設立された。1983年、NJTはコンレール(Conrail)からニュージャージー州内におけるすべての通勤鉄道の運営権を取得した。
NJTはニュージャージー州全域、および隣接するニューヨーク州のオレンジ郡(Orange)、ロックランド郡(Rockland)などの郊外、および中心街であるマンハッタンの一部において公共交通機関を運営している会社である。
NJTが運営する交通機関の種類は路線バス、ライトレール、通勤鉄道の3種類である。これらの運営は3つの子会社に分けられている。
ただし、これらは一般的に利用する上では考慮されることなく、各種の案内でも「NJ Transit」で統一されている。このため以下では会社別ではなく、交通機関の種類によって分類する。
NJTのバス事業は州内を中心に247の路線と19,500か所の停留所、2,477両の車両を保有している。
1948年以前はニュージャージー州の公共交通はニュージャージー公共サービス社(Public Service Corporation of New Jersey)によって提供されていた。この会社は公共サービス鉄道(Public Service Railway)と呼ばれる路面電車部門があり、電気・ガスはもちろん交通機関も含めた公営会社だった。1948年にこの会社は2社に分割された。一つは電気やガスを供給する公共サービス電気ガス公社(Public Service Electric and gas company)、もうひとつが公共サービス交通公社(Public Service Coordinated Transportation、PSCT)という交通機関を統括する会社であった。PSCTは路面電車、トロリーバス、普通の路線バスを運営していた。1970年代に入り、州政府の運輸担当部署(New Jersey Department of Transportation)はPSCTを通じて民間路線バス会社に補助金を出していたが、その後は徐々に民間企業を買収し直接運営するようになった。
系統番号ごとに走行地域が大体決まっており、以下に主な例を示す。
全系統の詳細な走行経路については割愛する。英語版の当該項目を参照されたい。
現有車両は主に全長40ft(約12m)級の車両を中心に導入されている。路線によっては30ft級(約9m)や、逆に59ft級(約18m)の連接バスが走る路線もある。
メーカーとしてはモーター・コーチ・インダストリーズ(Motor Coach Industries, MCI)やノース・アメリカン・バス・インダストリーズ(North American Bus Indusries, NABI)、ノバ・バス(NOVA bus、ボルボ傘下)の3社でその多くを占める。
製造年 | メーカー & 形式 | 全長 | 画像 | パワートレイン (エンジン形式 & トランスミッション形式) | 車両番号 | 備考 |
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1995- 1996 | NOVA RTS T8O206 | 40 ft (12.19 m) | カミンズ C8.3型 ZF Ecomat HP590 | 2601-2775 (175両) |
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1998- 2000 | MCI 102-DWA3 CNG | 40 ft (12.19 m) | デトロイトディーゼル Series 60G DDEC/ アリソン B500R ATEC | 7001-7077 (77 buses) |
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1999- 2000 | Nova Bus RTS RT8O-2N | 40 ft (12.19 m) | | カミンズ ISC/ ZF Ecomat-2 HP592C | 1000–1254, 1262-1576 (570両) |
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1999- 2000 | Nova Bus RTS RT6O-2N | 30 ft (9.14 m) | | カミンズ ISC/ ZF Ecomat-2 HP592C | 2501-2580 (80両) |
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NJTのライトレール路線は以下の3路線がある。
ハドソン・バーゲン・ライトレールとニューアーク・ライトレールで現在使用されている車両はともに近畿車輛製の3車体連接式の部分低床電車(100形・2000形)で、見た目も中身をほとんど一緒である。リバーライン向けの車両はシュタッドラー製の低床連接台車採用の気動車GTWシリーズの1種が導入されている。なおニューアーク・ライトレールでは2001年までPCCカーが運用されていたが、前述の近車製新型車両に置き換えられて引退している。
NJTの通勤鉄道網はニュージャージー州内を中心に広がっている。鉄道事業における報告記号はNJTR。
モータリゼーションが進展し、アメリカの鉄道が斜陽産業になった時代、鉄道会社は貨物列車と長距離特急列車で黒字を出し、通勤・近郊列車が赤字になるという構図が多く、多くの会社は通勤列車の部門を切り離したがっていた。NJTがコンレールから譲り受けたのもこの部分であり、NJTに限らず貨物列車は民間会社、通勤列車は公営会社という例はアメリカ全土に数多く存在する。このため、長距離列車や貨物列車はNJTの列車ではない。ただし、運行されていないのかというとそうではなく、アムトラックの長距離旅客列車や貨物会社の貨物列車などがNJTの列車と同じ線路を走る路線もいくつかある。
これらの駅は多くの交通機関が乗り入れており、構内も広い。案内用のカスタマー・サービス窓口が開設されている。
NJTの11の路線はターミナルにより大きく2つにわけることができる。
両者は互いに近接していないが、ニューアークをターミナルとする列車には北東回廊をニューヨーク方面に直通するものが多く、このとき両者が交差する部分あるセカーカス・ジャンクション駅(Secaucus Junction)にて乗り換えができる。このようになっているのには前身となる鉄道会社の違いにあり、前者の路線群がペンシルバニア鉄道、セントラル・レールロード・オブ・ニュージャージー(Central Railroad of New Jersey)、ニューヨーク・アンド・ロングブランチ鉄道(New York and Long Branch Railroad)に由来するのに対し、後者の路線群はエリー・ラッカワナ鉄道(Erie Lackawanna Railway)に由来するためである。
以下にて各路線毎の詳細を示す。(アルファベット順)
NJT通勤鉄道の乗車券については、乗車前にあらかじめ駅の窓口か自動券売機(Ticket Vending Machines, TVMs)にて購入する。自動券売機で購入する際は現金のほかに、デビットカードや一部のクレジットカードも利用できる。
改札は各駅ごとではなく、車掌が車内で行う。このときに有効な乗車券を持っていない場合は正規の乗車券の運賃に加えて、5ドルを請求される。短距離の移動時などには、乗車後改札が行われないままに降車駅に着いてしまうことも考えられ、信用乗車方式に近い側面も持つ。
車内購入の場合の追加運賃額は若干違うが、地下鉄などの大都市内大量輸送機関を除き、アメリカの近郊鉄道会社はこのような車内改札方式を採用していることが多い。
購入できる乗車券は以下のとおり。
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