概要
初代 E110N型(1997年 - 2001年)
2列シートの4人乗り(2-0-2レイアウト)と、3列シート(2-2-2レイアウト)の6人乗りが設定され、エンジン は4A-FE 型1,600cc(FF)と7A-FE 型1,800cc(4WD)がラインナップされた。デザインは雲形定規のような曲面主体のもので、他のカローラのバリエーションとは違った風貌であった。内装ではスピードメーターがデジタル式 であり、当時のカローラ系では唯一の採用であった。コンセプト企画、エクステリアデザイン、インテリアデザイン、設計製造とも関東自動車工業 が行なったモデルである。全車岩手工場製。
1997年 1月13日 - カローラのコンパクトサイズ乗用型ミニバン として登場した。CM出演者は爆笑問題 (ただし前期型はナレーション のみの出演)。キャッチコピーは「カタチがきいてる スパイシースパシオ」 7月15日 - 2列シート且つトールワゴン 仕様の5人乗り(2-3レイアウト)モデルを追加。 9月 - 特別仕様車 「Vパッケージ」を発売。スパシオ2-3グレードの1.6L FF車と1.8L 4WD車をベースに、ボディカラーはダークブルーマイカ、シルバーメタリック、レッドマイカメタリックの3色に加え、特別色ペールイエローオパールを採用。内装は、プライバシーガラス、電動リモコンミラー(格納機能を省く)などを特別装備している。 10月 - 特別仕様車「ホワイトパールスパシオ Gパッケージ」、「ホワイトパールスパシオ Lパッケージ」発売。スパシオGパッケージシリーズ、スパシオLパッケージシリーズの、1.6Lの2WD と1.8Lの4WD 車をベースに、ボディカラーは、特別色ホワイトパールトーニングを採用。そのほか、UV カットガラス、カラード電動格納式リモコンドアミラー、専用カラードルーフレール、専用高級フルファブリックシートなどを特別装備している。 1998年 4月 - 一部改良。ブラックスポーツパッケージ&ブラックスポーツGパッケージを追加。別置型タコメーター 、専用スピードメーター 、フロントスポイラー、サイドマッドガードを装着。 10月 - 特別仕様車「スパシオ2-2-2コンセプト バイ ミキハウス 」を発売。スパシオ2-2-2グレードの1.6L FF車と1.8L 4WD車をベースに、ボディカラーはスーパーレッドII、スーパーホワイトII、ダークブルーマイカの3色、内装色は専用色アイボリーを採用。内装は、タータンチェック柄基調の専用シート、オートエアコンなどを特別装備している。 1999年 4月 - デザインを重視したマイナーチェンジが行われた。別置型タコメーターとボディカラー同色のエアロキットを装備したスポーティ仕様のエアロツアラーを追加。 2000年 5月 - 特別仕様車「ホワイトパールリミテッド」を追加。スパシオ2-3標準グレードの1.6L FF 車と1.8L 4WD 車をベースに、外板色に専用色スーパーホワイトパールマイカ、内装色は専用色アイボリーを採用した。このほか、内装は、メッキサイドドアハンドル、CD &カセット &マルチ電子チューナー付オーディオ などを特別装備。 2001年 4月 - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 5月 - 2代目と入れ替わる形で販売終了。 ただし、2代目は後述する3列シートのみのラインナップとなり2列シート車は既存のナディアが代替車種となった(スパシオの車名そのものは2代目として継続)。 前期型(1997年1月-1999年4月)
前期型リアビュー
2代目 E120N型(2001年 - 2007年)
先代モデルから打って変わり、重量感のあるデザインの3列シートの7人乗りとなった。エンジンのラインナップも1NZ-FE 型1,500ccと1ZZ-FE 型1,800ccの2種類がラインナップされた。先代では無理矢理に押し込めた感じのある2列目・3列目シートが中途半端となってしまったため、このモデルでは主に5人乗りとし、3列目シートは床下格納式の緊急用のような装備とした。同年7月23日には4WD 車(1,800ccのみ)も登場した。
2001年 5月21日 - フルモデルチェンジ。キャッチコピーは「広がるって、ドキドキ。」。CM出演者は森高千里 。 11月 - 特別仕様車「X-Sリミテッド」を発売。Xグレードの1.5L FF 車と1.8L 4WD 車をベースに、上級のSエアロツアラー用のスポーツシート、ダーク木目調パネルのほか、リヤスポイラー、プライバシーガラス、オートエアコン などを特別装備している。 2002年 4月 - 特別仕様車「Vリミテッド」を発売。Vグレードの1.5L FF 車と1.8L 4WD 車をベースに、外板色に専用色シルバーメタリックほか3色、内装色はアイボリーとダークグレーを採用。このほか、カラードサイドプロテクションモール、電動格納式リモコンカラードドアミラー(レインクリアリングミラー)、プライバシーガラス、オートエアコン、木目調パネル、運転席アームレストなど上級グレードのX-Gエディション並みの装備を特別装備。 5月 -「Vリミテッド・ナビスペシャル」を追加設定。ワイドマルチAVステーションII (GPSボイスナビゲーション付)&4スピーカー(兄弟車であるカローラセダン 、カローラフィールダー は6スピーカー)を採用している。 2003年 4月 - マイナーチェンジ。主な変更点は、2列目シートのアームレスト兼用中央席にヘッドレストが追加され、スチールホイール用樹脂カバーのデザインを変更。ステアリングホイールを全て3本スポークに変更。Xを除く全グレードに黒木目調パネル装備したのに伴い、茶木目調パネルを廃止。フロントグリルもバンパー一体のカラードグリルになった。テールランプ 枠内の意匠もLEDランプの採用により大きく変更。エンジンも改良された。また、最廉価グレードのVが廃止され全車にサイドプロテクションモールが標準装備となった。CM出演者は豊川悦司 、夏帆 。 2005年 9月8日 - 一部改良。ディスチャージヘッドランプ に光軸調整用のオートレベリング機構、ハロゲンヘッドランプ にはマニュアルレベリング機構を採用したほか、ボディカラーにホワイトパールクリスタルシャイン(有料色)を追加した。 2007年 6月 - 同じカローラ店で3列目シートの居住性がスパシオより優れるシエンタ と1年6ヶ月後に発売したパッソセッテ に譲る格好で生産・販売を終了。スパシオのユーザーは狭い3列目のシートを使うことは少なく、トールワゴン としての活用が多かったといわれ、スパシオの販売終了から4ヶ月後に3列目シートの無いトールワゴンのカローラルミオン が発売される。 グレード構成 S-エアロツアラー 最上級グレード。エアロパーツ が標準装備される。また、オプティトロンメーター 、スポーツシート 、ディスチャージヘッドランプ 、本革巻きステアリング が標準。 エンジンは1.8ℓのみの設定。タイヤサイズが2WDと4WD で違う。2WDは15インチの設定だが、4WDは14インチの設定。 X-Gエディション 量販グレード。エンジン が1,500ccと1,800ccが選べる(ただし4WD は1,800ccのみ)。Xと比べ、プライバシーガラス、電動格納式ドアミラー、タコメーター 、木目調パネル、運転席アームレスト、オートエアコン、CD・カセット一体AM/FMマルチ電子チューナー付ラジオが標準装備。それに加え、後期型では雨滴感知 式ワイパー 、ディスチャージヘッドランプ 、スマートキー、コンライトが標準装備。 X ベーシックグレード。エンジン が1,500ccと1,800ccが選べる。エアコン がマニュアルの設定。また、モデル末期の特別仕様車を除くカローラセダンのX系グレード同様、タコメーターが非装備となる。また、アルミホイール 等のメーカーオプションの選択の幅が上記グレードと比較して少なくなる。 V 最廉価グレードで前期型のみの設定。低価格グレードゆえサイドプロテクションモール、シートバックテーブル等の装備が省かれ、ドアアウトサイドハンドルもブラック(素地)となっている。 エンジン 1NZ-FE型エンジン エンジン種類:水冷 直列4気筒 横置き 弁機構:DOHC チェーン駆動 最高出力:109PS/6,000rpm 最大トルク:14.4kg・m/4,200rpm 総排気量:1,496cc 内径×行程:75×84.7mm 圧縮比:10.5 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(EFI ) 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン 燃料タンク容量:50L 1ZZ-FE型エンジン エンジン種類:水冷 直列4気筒 横置き 弁機構:DOHC チェーン駆動 最高出力:132PS/6,000rpm(4WDは125PS/6,000rpm) 最大トルク:17.3kg・m/4,200rpm(4WDは16.4kg・m/4,200rpm) 総排気量:1,794cc 内径×行程:79×91.5mm 圧縮比:10 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(EFI ) 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン 燃料タンク容量:50L 欧州専売車種「カローラヴァーソ」
2代目カローラヴァーソ ヨーロッパ には、2001年 にカローラヴァーソ(COROLLA VERSO )という名前で投入された。2代目カローラヴァーソは 2004年 からトルコ 工場で生産される欧州専用の新車種に切り替えられた。
車名の由来
カローラはラテン語 で花冠 という意味 である。スパシオはイタリア語 で空間 という意味の「SPAZIO」を基に作った造語 である。ヴァーソは英語 で多才、多様、多芸などの意味の「VERSATILITY」から来た造語である。
関連項目
脚注 外部リンク
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