『シュガー・ラッシュ:オンライン』(原題:Ralph Breaks the Internet)は、2018年公開のアメリカ合衆国のコンピュータアニメーション・エンターテインメント・アドベンチャー映画。日本での公開は2018年12月21日。
シュガー・ラッシュ:オンライン | |
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Ralph Breaks the Internet | |
監督 | リッチ・ムーア フィル・ジョンストン |
脚本 | フィル・ジョンストン パメラ・リボン |
原案 | リッチ・ムーア フィル・ジョンストン ジム・レードン パメラ・リボン ジョージ―・トリニダード |
製作 | クラーク・スペンサー |
出演者 | ジョン・C・ライリー サラ・シルバーマン |
音楽 | ヘンリー・ジャックマン |
主題歌 | イマジン・ドラゴンズ「Zero」 ジュリア・マイケルズ「In This Place」 |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ |
配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・ジャパン |
公開 | 2018年11月21日 2018年12月21日 |
上映時間 | 112分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $529,323,962 $201,091,711 38億6000万円 |
前作 | シュガー・ラッシュ |
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが製作する57作目の長編作品であり、2012年に公開された『シュガー・ラッシュ』の続編である。また、同社の続編長編作品としては4作目であり、3DCG作品以降としては初となる。
日本での前作の配給はウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが担当していたが、本作の配給は『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』、『スティッチ!パーフェクト・メモリー』、『レッドタートル ある島の物語』、『メアリと魔女の花』で製作を担当してきたウォルト・ディズニー・ジャパンが担当することとなった。また、前作ではウォルト・ディズニー・ジャパン代表取締役であるポール・キャンドランドが製作に関わっていたが、2018年1月24日にキャンドランドが同社の代表取締役を退任したため、本作では関わっていない。キャラクターのアートディレクターを担当しているのは大阪出身のクリエイターアミ・トンプソン。
前作の冒険から6年後のある日、アーケードゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役であるラルフは、レースゲーム「シュガー・ラッシュ」の主人公ヴァネロペが同じコースに飽きていることを知り、親友である彼女のために新しいコースをプレゼントし喜ばせる。ところが、喜んだ彼女がプレイヤーの意思を無視し新しいコースの走行を続けたため、「シュガー・ラッシュ」筐体のハンドルが故障し、廃棄処分されることとなる。それにより、大好きなレースができないと落ち込むヴァネロペを元気付けるため、ゲームセンターで遊んでいた子供たちがネットオークションで「シュガー・ラッシュ」のハンドルが出品されていることを調べていたことを思い出し、新たなハンドルを手に入れるため、ゲームセンターに設置されたばかりのWi-Fiでインターネットの世界へ行き、オークションサイトで新たなハンドルを手に入れることを提案する。
インターネットの世界へと足を踏み入れた2人は、早速オークションサイトでハンドルを見つけるが、より大きな数字を言った者が勝利するゲームだと勘違いをし、2万7001ドルという高額で落札してしまい、24時間以内にお金を稼がなくてはならなくなってしまう。そこで彼らは、ポップアップ広告主のJP・スパムリーという男に紹介されたゲームアイテム換金サイトで、レースゲーム「スローターレース」のカリスマレーサーシャンクが持つ車を盗み、そのパーツを転売することで高額なお金を得ようと試みる。
「スローターレース」のサイト内でシャンクの車を盗んだラルフとヴァネロペだが、彼女から逃げ切れず車を取り戻されてしまう。「シュガー・ラッシュ」での変わらない日々が続く刺激のない毎日に飽きていたヴァネロペは、予測できないレース展開とシャンクの見事なレーステクニックに魅了され、このレースゲームに惹きつけられるのだった。ラルフたちの事情を知ったシャンクは、ラルフの面白動画を人気動画サイト「バズチューブ」に投稿し、人気を得ることでお金を稼ぐことができることを2人に教える。
「バズチューブ」の運営者でありシャンクの友人であるイエスの協力を得て、ラルフの面白動画を次々と投稿し人気を得ることに成功する。さらに人気を得るため、ヴァネロペはディズニーのウェブサイト「Oh My Disney」を訪れ、そこで白雪姫やシンデレラなど14人のディズニープリンセスたちと出会い仲良くなる。
一方、一刻も早くハンドルを手に入れて元の世界に戻りたいと願っていたラルフは、偶然ヴァネロペとシャンクの会話を盗み聞きしてしまう。その会話の内容は、ヴァネロペはラルフと共に暮らしていたゲームセンターを離れ、「スローターレース」で暮らしたいというものだった。親友であるヴァネロペが「スローターレース」の悪影響を受けたのではないかと思ったラルフは、かつて遊んだレースゲームがウイルスによってフリーズしたのを思い出し、「スローターレース」にウイルスを侵入させてゲームをフリーズさせ退屈なものにしようと画策し、JP・スパムリーの部下ゴードのいとこであるダブル・ダンからコンピューターウイルスを借りる。そのウイルスアーサーはあらゆる不安要素をコピーし、それを感染させる危険なウィルスで、ヴァネロペの不具合をコピーし「スローターレース」に感染させ、リセットさせる危機に陥ってしまう。ゲームオリジナルキャラクターはリセットしてもプログラムからコードがロードされるが、ヴァネロペのように外部から来たキャラクターは再起動によって消失してしまう。想定外のことに戸惑うラルフは、ヴァネロペを救出し自分を責めるヴァネロペに真相を話すも、「友達ならそんな酷いことするはずがない」と彼女の怒りを買ってしまい、大切なメダルを捨てられてしまう。そして、そのメダルが割れてしまった。
親友のヴァネロペに嫌われたと絶望し、自分のしたことを後悔するラルフの弱い心を見抜いたアーサーは、それをコピーし大量のラルフウイルスを生み出し、インターネットの世界を危険に陥れる。ウイルスを駆除するため、ラルフウイルスに追いかけられるヴァネロペと共に、ウイルス駆除サイトに向かうラルフであったが、合体し巨大化したラルフウイルスに捕まってしまう。ヴァネロペはラルフウイルスの暴走を止めるため、「これからもずっと友達でいるから」と友達になる宣言をするも、「この子を放してやってくれ!友達と離れるのは凄く心苦しいけど、この子の夢を奪う権利はないんだ!どんなに離れてもずっと友達なんだから!」とラルフの説得により、ラルフウイルスの暴走は止まり消滅した。それにより捕まっていたラルフはビルから落下するも、危機に駆けつけたプリンセスたちに救われ、事件は無事に解決した。
「スローターレース」にヴァネロペのコードが組み込まれ、正式なキャラクターになった彼女との別れが来たラルフは、割れたメダルをペンダントに作り変え、その片割れをヴァネロペにプレゼントした。和解した2人は永遠の友情を約束し、それぞれの居場所に帰っていた。
ラルフはヴァネロペに通信機で「シュガー・ラッシュ」のプレイヤーがフェリックスたちの教育で良い子になったことや、たくさんのゲームキャラククターと交流会を深めて楽しくやっていることを伝え、次のアップデートには再会することを約束し、2人は自分の仕事に戻っていったのだった。
エンドロール後、この映画を見終わった幼児モーがタブレットでゲーム「パンケーキ・ミルクシェイク」をプレイするも、ミスによりタブレットを壊してしまうところで映画は幕を閉じる。
過激レースゲーム。インターネット上のオンラインゲームのため、昼夜関係なくレースが行われている。
人気動画投稿サイト。
予告編とエンディングに登場したゲームの1つ。モー(声:ブリタニー・キクチ / 佐藤美由希)というベビー・モアナに似た幼児がプレイしている。本作の公開前に実際にiMessageのゲームとしてディズニー公式でリリースされている。
実在のディズニー公式ブログサイト「Oh My Disney」の中のプログラムキャラクターたち。実際の「Oh My Disney」は、同社のニュース他、ディズニー映画、テレビ、ゲーム、その他の娯楽に関する記事が掲載されている。このサイトには、クイズ、ニュース、引用、映画、食べ物、テーマパーク、テレビ、音楽、ビデオ、店舗など10の欄があり、映画内ではテーマパークのような姿で表現されている。また、同サイトは「アラジンがインスタグラムをしていたら」という記事や、エイプリルフールに「クリストファー・ロビンが3エーカーの森を買収して103エーカーの森にした」などといったようなジョーク記事もある。
「Oh My Disney」内で活躍する14人のディズニープリンセスたち。普段はプリンセス専用の部屋の中にいる。当初は侵入してきたヴァネロペを警戒し、自分たちのアイテムを武器にする過激な一面も見せるもプリンセスだと知ると快く迎え入れた。皆の憧れの的として振る舞うことに疲れを感じていたため、ヴァネロペのラフな格好を気に入り、シンデレラの友だちのネズミたちに服を作らせた。終盤ではそれぞれの特技や能力を活かし、ラルフを救い、彼に感謝された際、「ヴァネロペの友達は私たちの友達よ」と彼を友人として受け入れてくれた。声優はほとんどオリジナルキャストが担当している。
役名 | 原語版声優 | 日本語吹き替え |
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レック・イット・ラルフ | ジョン・C・ライリー | 山寺宏一 |
ヴァネロペ・フォン・シュウィーツ | サラ・シルバーマン | 諸星すみれ |
シャンク | ガル・ガドット | 菜々緒 |
イエス | タラジ・P・ヘンソン | 浅野まゆみ |
JP・スパムリー | ビル・ヘイダー | 上田燿司 |
ノウズモア | アラン・テュディック | 野中秀哲 |
フィックス・イット・フェリックスJr. | ジャック・マクブレイヤー | 花輪英司 |
タモラ・ジーン・カルホーン軍曹 | ジェーン・リンチ | 田村聖子 |
サージ・プロテクター | フィル・ジョンストン | 二又一成 |
リトワクさん | エド・オニール | 高岡瓶々 |
ソニック・ザ・ヘッジホッグ | ロジャー・クレイグ・スミス | 金丸淳一 |
ジーン | レイモンド・S・パーシ | 落合弘治 |
サワー・ビル | リッチ・ムーア | 青山穣 |
タッパー | モーリス・ラマーシュ | 辻親八 |
ザンギエフ | リッチ・ムーア | 広田みのる |
ダブル・ダン | アルフレッド・モリーナ | |
リュウ | 武虎 | |
ダンカン | ホラチオ・サンズ | |
タフィタ・マトンファッジ | メリッサ・ビラズナー | 友近 |
キャンドルヘッド | ケイティ・ロウズ | 黒沢かずこ |
ジュビリーナ・ビンビン | ジョージー・トリニダッド | 村上知子 |
ランシス・フラッカーバター | ジェイミー・エルマン | 大島美幸 |
バズ・ライトイヤー | ティム・アレン | 所ジョージ |
ベビー・グルート | ヴィン・ディーゼル | 遠藤憲一 |
C-3PO | アンソニー・ダニエルズ | 岩崎ひろし |
イーヨー | ブラッド・ギャレット | 石塚勇 |
イーベイ・エレーン | レベッカ・ウィソッキー | 定岡小百合 |
Instagramのポップアップ | フーシャ! | |
ジミーの祖母 | ジューン・スキップ | |
メイビー | フルーラ・ボルク | 青木崇 |
ブッチャー・ボーイ | ティモシー・シモンズ | 楠見尚己 |
パイロ | ハミッシュ・ブレイク | 渡邉隼人 |
リトル・デビー | グローゼル・グリーン | 山賀晴代 |
フェロニー | アリ・ウォン | 大平あひる |
スワティ | デラ・サバ | 佐藤美由希 |
ナフィサ | ミカエラ・ジー | 片平美那 |
バレエ・ママ | アナ・オルティス | 渡辺ゆかり |
男性競売人(1) | 辻井健吾 | |
ジミー | アレックス・モファット | 中尾智 |
ティファニー・エレーラ | 千種春樹 | |
リー | サム・リチャードソン | 山橋正臣 |
イーボーイ | ショーン・ジャンブロン | |
マクニーリー | ジャブーキー・ヤング・ホワイト | 藤高智大 |
グランピー | コーリー・バートン | 宮崎敦吉 |
ストームトルーパー(2) | 田島章寛 | |
ダニ・フェルナンデス | 合田絵利 | |
ジョージー | 三浦エリ | |
ウイルス・ワーム | 井川秀栄 | |
アーサー | ジョン・ディマジオ | |
ヘイ・ノングマン | ジェイソン・マンツォークス | |
ヤギ | オリバー・ベナード | 原語版流用 |
ニュースアンカー | ディアナ・アグロン | |
白雪姫 | パメラ・リボン | 小鳩くるみ |
ベル | ペイジ・オハラ | 平川めぐみ |
ファ・ムーラン | ミンナ・ウェン | すずきまゆみ |
オーロラ | ケイト・ヒギンズ | |
ラプンツェル | マンディ・ムーア | 中川翔子 |
シンデレラ | ジェニファー・ヘイル | 鈴木より子 |
アナ | クリステン・ベル | 神田沙也加 |
ポカホンタス | アイリーン・ベダード | 土居裕子 |
エルサ | イディナ・メンゼル | 松たか子 |
ティアナ | アニカ・ノニ・ローズ | 鈴木ほのか |
アリエル | ジョディ・ベンソン | 小此木まり |
ジャスミン | リンダ・ラーキン | 麻生かほ里 |
モアナ・ワイアリキ | アウリイ・クラヴァーリョ | 屋比久知奈 |
メリダ | ケリー・マクドナルド | 大島優子 |
ジャック | ジミー・マクドナルド | |
ガス | ||
ピエロ | 御徒町洋一(歌) | |
タトゥー・アーティスト | 安西康高(歌) | |
冷蔵庫泥棒 | 風雅なおと(歌) | |
サメ | 内田ゆう(歌) | |
ピットブル | 立花敏弘(歌) | |
コーラス(1) | 大木理紗(歌) | |
コーラス(2) | 斎藤裕美子(歌) | |
コーラス(3) | 鈴木洋子(歌) | |
歌 | 石塚勇 | |
バズチュー蜂 | HIKAKIN | |
ストームトルーパー(3) | ||
女性ポップアップ(3) | 鈴木ちなみ | |
男性入札者(2) | 黒田照龍 | |
コリーン・バリンジャー | 黒口那津 | |
スクーター便 | 牧野裕樹 | |
ベン・マッキー | ||
ダニエル・プラッツマン | ||
ダン・レイノルズ | ||
ウェイン・サーモン | ||
ストームトルーパー | リッチ・ムーア | 中尾智 山橋正臣 藤高智大 |
FN-3181 | マイケル・ジアッチーノ | |
ebayの競売人 | ジェイソン・ハイタワー ブライアン・カーレス アン・B・コルディン ヴィウェカ・ポーリーン | 田村聖子 藤高智大 渡邉隼人 |
ebayの入札者 | ケヴィン・ディーターズ ジェレミー・ミルトン ジェシー・アベルナ リッチ・ムーア フィル・ジョンストン | |
モー | ブリタニー・キクチ | 佐藤美由希 |
モーのママ | ニコール・シャージンガー | 千種春樹 |
ディズニープリンセスたちの夢の共演にあたり、ほとんど全てのプリンセスは当時と同じオリジナルキャストが担当した。
アリエルの日本語版オリジナルキャストは、本作品でもオーロラ・ムーラン役で出演しているすずきまゆみだが、本作では小此木まりが担当している。ベルの日本語版キャストもアリエル同様オリジナルではなく、平川めぐみが担当している。
また、最後にラルフを助ける際に出てくる『シンデレラ』のジャックの声はオリジナルと同様、山寺が演じている[要出典]。
プリンセスたちは、皆の憧れの的として振る舞うことに疲れを感じていたため、ヴァネロペのラフな格好を気に入り、自分たちもカジュアルウエアに着替えた。
公開初日は11月21日で北米において感謝祭の祝日があったため、『シュガー・ラッシュ:オンライン』をはじめとした大きな新作は通常より一足早い水曜日(11月21日)から公開された。本作は全米ボックスオフィスランキングにおいて初登場首位を獲得し、11月21日 - 11月25日の5日間で8475万405ドル(約93億円)を稼ぎ出す大ヒットとなった。アメリカは祝日となる感謝祭後の週末とあって、興行収入1625万3831ドル(約18億円)で3週連続となる首位を記録した。
日本では2018年12月21日より全国で公開が開始され、土日2日間で観客動員数35万373人、興行収入4億5363万5600円を稼ぎ出し、週末映画ランキングでは初登場首位となった。その後も、子供から大人まで幅広い層を動員し、3週連続首位となり、この時点で累計観客動員数217万3026人、累計興行収入は26億8702万3600円を突破している。2月3日までに累計で観客動員数300万7895人、興行収入37億1792万4600円を突破した。2019年上半期洋画作品別興行収入ランキングで第4位にランクインし、興行収入38億6000万円を記録した。
脚注
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