『シバの女王ベルキス』(シバのじょおうベルキス、伊: Belkis, Regina di Saba)は、オットリーノ・レスピーギが最後に手掛けたバレエ音楽で、1930年から1931年にかけて作曲された。
レスピーギの「ローマ三部作」と呼ばれる一連の作品群、交響詩『ローマの噴水』『ローマの松』『ローマの祭り』以上に大きな編成が要求される規模の大きな楽曲である。バレエの全曲は80分を要し、オフステージ、バンダなどの楽器群、合唱、独唱群をも必要とする大がかりな内容から、十数回の公演が初演時に行われて以降、現在に至るまでほとんどレパートリーとしては定着していない。アラビア風な旋律を用いて異国的な雰囲気を醸し出したり、多種多様な打楽器群を用いたりする手法により、レスピーギらしい色彩感豊かな世界を描き出している。
作曲者自身により、バレエ音楽の流れに沿った形で2つの組曲が編む構想があったが、結果的に1934年に4部から成る1つの組曲が編まれた。本項は主に組曲版について説明する。
以下の記述は組曲版に準ずる。
音楽・音声外部リンク | |
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組曲版を試聴する(全部または一部) 《以下列挙分のうち全曲通し演奏分は、全て第2曲・第3曲がオリジナルと順番逆転》 | |
O.Respighi:Belkis, Queen of Sheba - サッシャ・ゲッツェル指揮ボルサン・イスタンブール・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。当該指揮者自身の公式YouTube。 | |
Suite 'Belkis, regina di Saba' Ⅳ- Danza orgiastica《第4曲のみ》 - アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルハーモニー交響楽団による演奏。東京フィルハーモニー交響楽団公式YouTube。 | |
「シバの女王ベルキス」(レスピーギ/鈴木栄一編曲)《吹奏楽版》 - 鈴木栄一指揮サッポロシンフォニックバンドによる演奏。ティーダ出版(楽譜出版者)公式YouTube。 | |
第1楽章:ソロモンの夢, 第2楽章:戦いの踊り, 第3楽章:夜明けのベルキスの踊り, 第4楽章:狂宴の踊り《木村吉宏編曲吹奏楽版》 - 今西正和指揮「キャッスルウインドアンサンブル&河内長野吹奏楽団ブルーウインズ」による演奏。キャッスルウインドアンサンブル公式YouTube。 |
組曲は、次の4曲から構成される。演奏上の効果を鑑み、第2曲と第3曲を入れ替えて演奏されることがある。
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