コトレータ: ウクライナ・ロシアの料理

コトレータ(ウクライナ語: котлетаコトレータ、ロシア語: котлетаカトリェータ、ラテン語: kotleta)とは、畜肉、鳥肉、魚肉などを用いたウクライナ・ロシア風のカツレツのこと。コトレータはフランス語でカツレツを意味する「コトレット(フランス語: côtelette)」からの借用語であり、元々はフランス料理であった。なお、料理名としては複数形のコトレートィ(コトレーティ、ロシア語: котлеты、ラテン語: kotlety)が用いられる。

コトレータ: コトレータの種類, 脚注, 参考文献
豚挽肉(左2つ)と鶏肉のコトレータ

コトレータの種類

    牛挽肉のコトレータ / ゴヴャージエ・コトレートィ / Говяжие котлеты / Goviazhii Kotleta
    ハンバーグとよく似たタネにパン粉をまぶして揚げたもの。大変ポピュラーな家庭料理の一つで、朝昼晩いつでも供される。普通は単にコトレータといえば、これを指す場合が多い。
    魚のコトレータ / ルィーブヌィエ・コトレートィ / Рыбные котлеты / Rybnaya Kotleta
    カワメバルなどの魚肉のタネにパン粉をまぶして揚げたもの。
    ポジャルスキー風コトレータ英語版 / ポジャールスキエ・コトレートィ / Пожарские котлеты / Pozharskie Kotleta
    コトレータのタネにバターを加えるのが特徴である。ポジャルスキー(ポジャールスキイ)は19世紀の料理人で、モスクワサンクトペテルブルクの間に位置するトヴェルツァ河畔のトルジョークという町で料理屋を営んでいた。の煮物を添えた野鳥のカツレツで名を知られるようになり、アレクサンドル・プーシキンが四行詩を詠んでその名を讃えるほどであった。ポジャルスキー自身はヤマウズラライチョウの肉、または子牛と牛の合挽肉を用いたが、現在では鶏肉、仔牛肉などが用いられる。
    スコベレフ風子牛のコトレータ / テリャーチエ・オドビヴヌィーエ・コトレーティ・スコベレフスキェ / Телячие отбивные котлеты Скобелевские / Telyachie Otbivnye Kotlety Skobelevskie
    叩いて軟らかくした子牛のカツレツ肉に小麦粉をまぶしてバターで焼き、玉葱ソースと櫛形に切って揚げたじゃがいもを添える。19世紀ロシアの著名な軍人ミハイル・スコベレフ将軍にちなみ名付けられた。
    キエフ風コトレータ / コトレータ・ポ・キエフスキ / Котлета по-Киевски / Kotleta po Kievski
    チキンキエフ。バターを芯にして薄く叩いたの胸肉を巻き、パン粉をつけて揚げた料理。伝統的なカトレータ・パ・キエフスキは、手羽元の骨を胸肉につけたままにしておく。鶏の挽肉を使うこともある。真ん中にボリュームを持たせ、両脇を尖がったさつまいものような形にすることが多い。温かいうちに切ると、バターが染み出すため、ソースのようにして食べる。定番の付け合わせは細切りのフライドポテトとバターをのせたグリーンピース。発祥については諸説があるが、ロシアでも人気がある。

野菜のコトレータ

    キャベツのコトレータ / カプースヌィエ・コトレートィ / Капустные котлеты / Kapustnye kotleta
    櫛形に切って茹でたキャベツを小判型にととのえ、溶き卵にくぐらせてからパン粉をつけてバターで焼くか、パン粉をつけてからバターとスメタナサワークリーム)をかけてオーブンで焼いた料理。1930年代の肉不足の時代に、肉のカトレーティの代用品として考案された。現在では肉のローストに付け合わせたり、スメタナを添えて野菜の料理として供する。
    茸のコトレータ / グリブヌィーエ・コトレートィ / Грибные котлеты / Gribnye kotleta
    挽肉をで代用したもの。茹でた茸、炒めタマネギ、水に浸したパンを混ぜ合わせて挽き、つなぎに溶き卵を加えて小判型にととのえ、パン粉をつけて油で焼く。
    じゃがいものコトレータ / カルトーフェリヌィエ・コトレートィ / Картофельные котлеты / Kartofel'nye kotleta
    茹でたじゃがいもをつぶして小麦粉と卵を混ぜ、小判型に成形してからパン粉をつけて揚げたコロッケ風の料理。
    米のコトレータ / ルィソーヴィエ・コトレートィ / Рисовые котлеты / Risovye kotleta
    ご飯に小麦粉と卵を混ぜ、小判型に成形してからパン粉をつけて揚げたライスコロッケ風の料理。

脚注

参考文献

  • von Bremzen, Anya, & John Welchman. Please to the Table: the Russian Cookbook. Workman, New York, 1990. (英語)

Tags:

コトレータ の種類コトレータ 脚注コトレータ 参考文献コトレータウクライナウクライナ語カツレツフランス料理フランス語ラテン語ロシアロシア語数 (文法)

🔥 Trending searches on Wiki 日本語:

GTO (2012年のテレビドラマ)豊臣秀吉千葉小3女児殺害事件森永ヒ素ミルク中毒事件中森明菜フランシス・スコット・キー橋 (ボルティモア)ブライアン・アンダーソン (内野手)山本由伸マイコトキシン中央学院高等学校くふうハヤテベンチャーズ静岡Rise of the Ronin伊勢谷友介女子高生コンクリート詰め殺人事件今泉佑唯趣里飛田遊廓矢埜愛茉虎に翼雄略天皇中島歩美空ひばりめ組の大吾大平光代コチニール色素令和ロマン木内幸男Instagram仮面ライダー風間俊介大石昌良パンチ佐藤清原果耶ハイキュー!!よど号ハイジャック事件朝倉未来新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業 (2020年-2021年)救命病棟24時の登場人物生見愛瑠相棒神田眞人MINAMO (モデル)三浦春馬オードリー (テレビドラマ)Mrs. GREEN APPLE水田信二Stray Kids日笠陽子新木優子まんこジェフリー・エプスタイン女性器木戸大聖井上順ドゥンガ今日、好きになりました。松平定信ビートたけし鬼滅の刃変な家BiSHYOASOBI広瀬すず坪根悠仁木村拓哉ヒロド歩美有働由美子デーブ・ロバーツ (外野手)ロバート・ケネディ・ジュニア乙葉〈物語〉シリーズキングダム (漫画)大奥 (フジテレビの時代劇)藤原清美菅原道真川栄李奈広瀬武夫アンデッドアンラック🡆 More