アメーバピグ(Ameba Pigg)は、サイバーエージェントが運営する仮想空間アバターコミュニティサービス。2009年2月サービス開始。独自性の高い要素を盛り込み幅広い世代に支持され、Amebaブランドを代表する人気コンテンツに発展したが、Adobe Flashの廃止に伴うHTML5移行を技術的に断念したため、2019年12月2日にPC版・フィーチャーフォン版のサービスを終了した。スマートフォン版のみ現存する。
URL | s |
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言語 | 日本語 |
タイプ | ソーシャルゲーム |
運営者 | サイバーエージェント |
収益 | 広告収入・課金 |
登録 | 必要 |
開始 | 2009年2月19日 |
現在の状態 | スマートフォン版のみ継続(PC版・フィーチャーフォン版は2019年12月2日に終了) |
自分にそっくりなアバター「ピグ」をつくり、代々木公園・渋谷・浅草などを模した広場(オープンチャットルーム)などでチャットを行うのがメインの機能。また釣りゲームを行ったり、「しろくろゲーム」(リバーシ)、ピグの画像を利用した「えあわせゲーム」(神経衰弱)などで他のユーザーと対戦することもできる。
AmebaIDとして、アメーバブログ・AmebaVision(サービス終了)など同社の他サービスとIDが共通化されており、AmebaIDを取得済みのユーザはアバターの初期設定を行うだけでサービスが利用できる。またアバターをアメーバブログ等でプロフィール写真代わりに利用できたり、「カメラ」機能を用いて撮影したチャットの様子がアメーバブログの画像フォルダに保存され、自分のブログで簡単に公開できるなど、機能面でも連携が図られている。
AKB48や嵐などの芸能人のそっくりピグも登場しているが、実際にAmebaVisionのタイアップ企画などで芸能人本人がピグを作成しチャットに参加するケースもあるため、運営側が公認した「オフィシャルピグ」には頭上に★マークを付けて識別し、一般ユーザが芸能人ピグになりすまし行為をすることを防止していた。たまに予告なく芸能人ピグが登場して会えることがあった。
サービスはアイテム課金制をとっており、基本的なサービスは無料で利用できる。ただしペットやアバターの服、自分の部屋に置く家具などほとんどのアイテム、アバターの追加アクションについては「コイン」と呼ばれる有料の仮想通貨で購入する必要がある。
PC版のクライアント(ユーザ)側のソフトは全てAdobe Flashで作られており、ユーザはFlash Player(バージョン20.1以上が推奨)がインストール済みのウェブブラウザを立ち上げてログインするだけで、必要なコンポーネントがロードされサービスが利用可能になる。そのためユーザ側では専用ソフトのインストールや機能追加時のバージョンアップ作業などが一切不要となっている。このことを利用して機能追加・拡張が頻繁に行われる。
基本サービスが無料なことに加え、アメーバブログでブログを持つ芸能人が自らアバターを作ってチャットに参加するなどの集客要素が重なった結果、後述するように非常にハイペースで会員数を増やした。また有料アイテムの売上も2009年7月時点で月数千万円、2010年3月時点で月1億円超と伸び続け、2010年12月にはアメーバピグ内でのコインの月間流通量が約6億円に達した。
2019年3月12日の定期メンテナンス後、ピグゲームのサービス終了が公式ブログにて発表された。同ゲームでは、家具やアイテムのブラウザソフトでの表示にAdobe Flashを使用していたが、これのサポート終了に伴い、Google ChromeやInternet Explorerなどのブラウザソフトが相次いでFlash機能を廃止する決定をしたことから、同運営はFlashを使用しているアメーバピグ、系列ゲームのピグライフ、ピグワールド、ピグカフェ、ピグアイランド、ピグブレイブ、DMM版ピグブレイブのサービスを2019年12月2日をもって終了することを発表した。また、Flashは使用されていないフィーチャーフォン版アメーバピグ、スマートフォンブラウザ用ピグライフ「どこでもピグライフ」についてもサービスを終了した。
なお、スマートフォン版アメーバピグ、スマートフォンアプリで展開しているピグパーティのサービスは継続すると告知した。しかし2023年6月、他のユーザとの交流に関連する「チャット広場」「おしゃべり」などの機能が終了するなど、スマホ版についても機能縮小が進められている。
アメーバピグは18歳以上のユーザーを対象としたサービスとされており、18歳未満のユーザーに対しては、親権者の事前承諾の上で保護者と一緒に利用するよう求めているが、特に入室前の年齢確認などは行っていない。
「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」(いわゆる出会い系サイト規制法)施行に伴い、18歳未満の児童が保護者の管理なしに不特定多数の人との連絡を取り合いにくくするとともに、電話番号やメールアドレスなどが入力できないような対策がなされた。
2011年4月26日からは、18歳未満と18歳以上でとは交流可能エリアを分け、18歳以上が18歳未満のエリアへ入れないルールにした。また18歳以上のエリアに行くためには利用条約に同意しなければならなくなった。これに伴い、新規登録時に設定する生年月日が変更不可となったほか、既存会員についても生年月日の再設定が必要になった。またこの日には同時に、青少年保護のため「てがみ」と「ひそひそ機能」が18歳未満のユーザーでは利用できなくなった。
2012年2月28日の定期メンテナンス後には、「お手紙」「ひそひそ話」の機能は18歳以上でも利用できなくなった。これに伴い「お手紙」「ひそひそ話」がバージョンアップし、新たに「コミュニケーション機能」として2月28日にリリースした。
2012年3月13日には、15歳以下の会員の機能を一部制限することが発表された。この際に使えなくなった機能は以下のとおり。
ピグライフでも同じ措置がとられた。以上の規制により、15歳以下の会員は他のピグと交流することは事実上不可能となった。ただしこの規制がなされても年齢詐称は不可能ではないが、年齢詐称はピグの利用規約で禁止されているため、会員資格が停止される場合がある。
2016年11月22日には、18歳未満専用の利用環境の変更が実施された。これにより、18歳未満と18歳以上が同じエリアを利用してコミュニケーションを取ることが可能となった。また未成年者が成人のプロフィール画面を見ること、成人が未成年者のプロフィール画面を見ることが可能となった。同日時点では、未成年同士のギフトのやり取り、お部屋の行き来、きたよ機能、お友達招待、追いかける機能、グッピグ、ピグとも申請と検索、イベント検索、チャレンジカードは利用できる(ギフト機能ではチャットが利用できない)。
アメーバピグを「ピグH」と呼ばれるバーチャル性行為を目的に使用するユーザーが存在していること、さらにそれが未成年者による場合もあることから問題視されていた。15歳以下のユーザーに対する規制はこの問題も背景にあったが、上述のとおり16歳以上についてはいくらか制限が緩和された。
また年齢にかかわらず、暴言や卑猥な言葉など不適切な内容はNGワードとして発言ができないようになっている。しかし「キスしませんか?」などの不適切発言が規制されていなかった。またNGワード逃れに隠語を使う場合もあった。
アメーバピグには数は多くはないが、インドネシア、アメリカ、イギリス、フランス、フィンランド、その他さまざまな国からの利用者があり、日本のユーザーと海外のユーザーが親しくなるケースもみられた。
2010年にはアメーバピグの英語版となる「AmebaPico」も独自に作られ急激に登録者数が伸びたが、短期間のうちに2012年には終了した。当初はフィリピンやインドネシアからの利用者も多かった。またピグと「AmebaPico」の双方にアバターを作る日本人ユーザーもいた。
「AmebaPico」は、独自サイトとFacebookアプリの双方で提供されていたが、広場などの構成も異なりアメーバピグとは独立したサービスとなっていた。「AmebaPico」は2010年3月8日のサービス開始から約2ヶ月半で会員数が100万人を突破し、アメーバピグを上回るペースで会員を増やしていたが、日本人には馴染みがなく、2012年12月17日で閉鎖した。
このほか、サイバーエージェント子会社のCyberAgent America, Inc.でも、アメーバピグの技術をベースとした仮想空間サービス「ComicWorld」を2010年4月よりFacebookアプリとして提供していたが、のちに撤退している。
さまざまな場所に出かけることができる。場所によってはコインでアクションなどを購入できたり、アメを利用して物と交換できる機能がある。エリアはほぼ季節単位で変化する。
※以下の表は2012年5月27日時点のもの。
場所 | タイプ | エリア名 |
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ディズニー | 広場・ショップ | ディズニータウン・くまのプーさん広場 |
よしもと千日前エリア | 広場・ショップ | 千日前 |
宇宙 | 広場 | ピグスペースセンター・ピグシャトル |
代々木公園 | 広場 | 言葉遊び広場・スヌーピー広場・ガチャ広場・有名人ショップ広場・フリマ広場・ふるさと広場・おしゃべり広場・テーマ広場・20代向け広場・アラサー広場・アラフォー広場・ 噴水前・池・三角ベンチ・東の大きな森・主婦集まれ広場・D-BOYS・オシャレ男子広場・スポーツ予想広場・初心者広場・マナー広場・募集広場 |
銀座 | 広場 | 大通り交差点・銀座通り |
代々木特設広場 | 広場・ショップ | 期間限定エリア |
ゲーム広場 | ゲーム | しろくろ広場・えあわせ広場・海賊じゃんけん二人算術・大富豪(ホワイト・ブルー・ブラウン・レッド) |
AKB48学園 | 広場 | 校門前・教室・体育館 |
六本木 テレビ朝日ランド | 広場・ショップ | メイン広場・スタジオ広場やべっちFC・プロレス広場・絶対に負けられないエリア・スケートスタジアム |
フランス | 広場・ショップ | シャンゼリゼ通り・カフェ |
釣りゲーム | 釣り堀 | 釣り堀 |
日本海 | 沿岸(初級)・沖合(中級)・遠洋(上級)・超遠洋(超上級) | |
小笠原 | 東灯台(初級)・西灯台(中級)・南灯台(上級)・北灯台(超上級) | |
石狩川 | 下流(初級)・中流(中級)・上流(上級)・超上流(超上級) | |
印旛沼 | 印旛沼 | |
アマゾン川 | 支流(中級)・本流(上級) | |
ショップ | おさかなセンター | |
ピグライフ | ゲーム | 森の中の小さなガーデン・マルシェ |
ニューヨーク | 広場 | リバティ島・ハーレム |
浅草 | 広場 | 雷門・仲見世通り・浅草寺・茶屋街・寄席 |
渋谷 | 広場 | 106前・道玄坂 |
沖縄 | 広場 | 海・浜辺 |
北海道 | ペット販売 | イヌカイさんの牧場 |
広場 | スケート広場 | |
京都 | 広場 | 清水寺・鴨川・金閣寺・祇園 |
原宿 | ショップ | BAPESTOREⓇ 原宿前 |
表参道 | ショップ | 表参道 |
中国 | 広場 | 上海郊外・蘇州・中華飯店 |
ラスベガス | 広場・ショップ | カジノ前・ショップラウンジ |
ゲーム | スロット・ルーレット・ブラックジャック・ミニバカラ | |
ミニトークラウンジ | 広場 | ミニトークラウンジ |
タイムトラベルの機能は以前よりあったが、2017年11月2日から石器時代・江戸時代・大航海時代の各エリアが順番にリニューアルされた。同年11月2日から末日まで、ギフトで受け取り可能だった筒型のタイムマシンでタイムトラベルエリアに遷移することができたが、おでかけページからでも遷移することができた。
場所 | タイプ | エリア名 |
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昭和の町 | 広場・ショップ | 昭和の町 |
ゲーム | めんこゲーム | |
紀元前1万年 石器時代 | 広場・ショップ | 火山前・集落 |
1655年 大航海時代 | 広場・ショップ | カリブ海 海賊船・カリブ海 港町・バイキングの酒場 |
ゲーム | 海賊じゃんけん港 | |
1646年 江戸時代 | 広場・ショップ | 大奥 御鈴廊下・城下町 |
ゲーム | 寺子屋 二人算術 | |
1990年 バブル時代 | 広場・ショップ | 六本木交差点・ディスコ・VIPルーム |
ゲーム | 大富豪(基本ルールエリア、8切りエリア、8切り・しばりエリア、8切り・11バック・しばりエリア) | |
紀元前30年 古代エジプト時代 | 広場・ショップ | 宮殿・神殿・砂漠 |
システムの都合上、出かける先となる各エリアにはそれぞれ定員があり、基本的に広場は30名で、それ以外の定員が定められている場所もある。定員を超えて入室しようとした場合は、すでに入室中のアバターが退出するのを順番待ちする必要がある。順番待ちはおおむね100名前後までで、また順番待ち中に他のエリアに出かけることも可能である。そのため人気エリアは順番待ちすらままならず、簡単には入ることができなかった。
またシークレットルームとして「開発室」も存在したが、入室できないようになった。
2009年7月7日に始まった「部活」が、2011年2月22日「コミュニティ」に名称変更した。
部活→コミュニティ、部長→リーダー、副部長→副リーダー、部員→メンバー、部室→コミュニティエリアに名称が変更された。機能自体は変更されていない。
コミュニティは、自分がコミュニティを作ったり、人が作ったコミュニティに入部できる機能である。コミュニティを作るにはアメ20個が必要。1つのコミュニティに付き最大100名までメンバーを登録可能で、同じエリアにいればコミュニティへ招待することもできる。ただ、メンバーが一人もいなくなったら自動的に廃止となる。
コミュニティを作ると専用のコミュニティエリアが作られ、伝言板でメッセージを残せる。またコミュニティに入部すると、ピグのプロフィール画面に自分の入っているコミュニティの一覧が表示され、アイコンをクリックすることで会員証が表示される。
2011年11月17日より、コミュニティ検索機能がリリースされたほか、同じエリアにいなくても入部申請が出せることから、コミュニティへの入部がしやすくなった。
そのほか、コミュニティのリーダーになると、副リーダーの指名、コミュニティの設定変更などの専門的な活動ができる。しかしリーダーになるには自分でコミュニティを作るか、リーダーに任命されるかしかなく、自分からリーダー申請することはできない。
また、コミュニティを利用しての迷惑行為が問題となり、2010年7月12日より、不適切なコミュニティは廃部とするとともに、利用者への取り締まりを強化することが発表された。
アバターはそれぞれ自分の部屋を一つ持つ。部屋には手持ちの家具を配置したり、壁紙・窓・床のデザインを変更したりすることができる。部屋には天井はないため、アイテムの「キューブ」等を利用して部屋の中に階段やロフト、二階以上の部屋を作成することも可能で、縦方向に部屋を拡張することができる。
2010年12月14日より、有料の公式サービスとして部屋の増設や拡張ができるようになった。
他のピグを自分の部屋に招いてチャットを行うことも可能で、逆に自分の部屋を他人に見られたくない場合には訪問を拒否したり、ピグとも(ピグ内の友達)のみ訪問を許可することもできる。
他のピグの部屋を訪問した際には、訪問履歴を残す「きたよ」ボタンを押すことができ、押された側のアバターはアメを1日20個まで獲得できる。
自分の部屋に好きなテーマで集まって「イベント」を開催できる機能がある。新着イベント・人気イベント・ピグとものイベントがある。イベント作成時に10アメ必要で、イベント開催時間は120分(以前はイベントを作成するには5アメ必要であった)。
アメーバピグを使用したゲームがいくつか提供されていた。これらのゲームはすべて、2019年12月2日にサービスを終了した。
自分のピグを使って庭を造るゲーム。2011年5月31日にオープン。
自分のピグを使って島を造るゲーム。2012年5月22日にオープン。15歳以下は利用できない。期間限定クエストは2014年5月14日23時59分でイベントリリース終了。
自分のピグを使って店を造るゲーム。2012年8月21日にオープン。15歳以下は利用できない。期間限定クエストは2014年9月30日22時59分でイベントリリース終了。
自分のピグを使って街を造るゲーム。2012年11月27日にオープン。15歳以下は利用できない。期間限定クエストは2016年10月31日22時59分でイベントリリース終了。
自分のピグを使って強化したりモンスターと戦うゲーム。2015年3月31日にオープン。
携帯電話、スマートフォン向けに提供されていたブラウザゲーム。PCでもプレイできる。2010年9月2日にサービス開始。
フィーチャーフォン版のアメーバピグ。ただし以下のように、パソコン版とは大きく機能が異なる。
2010年7月6日より「わくわくメダル広場」を提供開始。2010年9月までに月間30万人の利用を目指すとしていた。
スマートフォンAndroid版のアメーバピグ。Android 2.2以上のスマートフォンでのみ利用可能。Androidマーケット(現:Google Play)からダウンロードする。現在はインストールできない。
2009年10月28日に追加された機能で、ピグ内でペットを飼うことができる。以前は「イヌカイさんの牧場」で購入できたが、2018年9月11日15時からは「ペットショップ」での購入となった。
購入できるペットは、柴犬、トイプー、ボストンテリア、ネコ、パンダ、レッサーパンダ、カメ、ウサギ、ハムスターで、出現頻度の低い特殊なカラーの固体が存在する。特殊カラーのペットは出現するとすぐに買われてしまうので、タイミングよく購入しないとなかなか購入できない。ハムスターは引換券でも購入できる。
また、カジノゲームのポイントの交換品としてブラックタイガー・ホワイトタイガー、つりゲームのポイントの交換品としてペンギンも存在する。各種ゲーム内キャンペーンのみで付与されるペットも存在する。
2010年4月14日より随時放送。
2010年4月14日 - 5月13日
2010年10月18日 -
2011年3月28日 -
2011年 -
2012年6月 -
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