いじめられている人を助ける方法

いじめは大きな問題ですが、やめさせることは可能です。いじめている側には一見力があるように見えるかもしれません。彼らは人気者だったり、身体的な威圧感があったりしますが、見た目ほど自信も力もありません。いじめをする人は内心で、不安や無力感を感じていることが多く、人の目に自分たちが強く映るように他者をいじめるのです。いじめをする人たちに立ち向かい、いじめられている友人や仲間を助ける姿勢を示すことで、いじめる側から主導権を奪うことができます。[1] いじめを目撃したときの対応方法を学ぶと、周囲に対して大きな変化を起こすことができます。

パート 1
パート 1 の 4:

いじめられている人に寄り添う

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    できるだけいじめられている人の近くにいる いじめが始まると、周囲にいる人は距離を置く傾向があります。周囲に人がいなくなることで、いじめられている人は1人無防備な状態になり、人の目にさらされ恥ずかしい思いをしてしまいます。いじめられている人の隣に座ったり、並んで歩いたり、側に立ったりしましょう。
    • 親しい友人がいじめられている場合は、いじめが起こりやすいタイミングで側にいるようにしましょう。例えば、教室の移動や登下校を一緒にするようにします。[2]
    • いじめられている人のことを知らなくても、その人の側に行って隣に立っていましょう。こうした状況で勇気を示すことで、いじめという行為によって傍観者にかかった「呪縛」を解くことができます。仲間の多くも正しいことをしたいと思ってはいますが、怖くてできないのです。あなたが最初の一歩を踏み出せば、追随する人も出てくるでしょう。[3]
    • ケガをする事態になりそうだと感じたら、その場を離れ、急いで大人を呼びに行きましょう。
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    いじめてくる人を無視する 言葉によるいじめの場合、大抵は無視することで対処できます。いじめる側の人は注目されたいと思っており、周囲の人が立ち止まって見てくれることを期待しているものです。いじめ行為を無視すれば、いじめる側の希望が満たされなくなり、その行為をやめる可能性が高いでしょう。
    • いじめをしている人が、何か面白いことや気の利いたことを言ったときでも、決して笑ったり肯定的な反応をしたりしてはいけません。
    • ネットいじめを目撃した場合、そのような良くない投稿は絶対に共有しないようにしましょう。
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    いじめられている人を支えるように周囲に働きかける いじめに気づいたら、すぐに周りの人に対して、いじめ行為は間違っていること、みんなでいじめを止めるために何かしなければならないことを伝えます。単純なきっかけで、他の人も恐怖を克服し、正しい行動をとることができるようになるでしょう。[4]
    • まず「こんなことは間違っている」「滅茶苦茶だよ」「これはやりすぎだ」など、はっきりと、いじめ行為自体が間違っていると言い切りましょう。
    • 次に「このままではいけない」「いじめられている人を助けてあげよう」「何か行動を起こそう」と言って、いじめを止めるために協力してくれる人を募ります。
    • 他の人にもついて来くるようにジェスチャーで示し、いじめられている人の側に行きましょう。
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    いじめ行為から気をそらす いじめ行為が始まると、周囲の人は何もせず、次に何が起こるかを見守るという行動をとりがちです。受動的に見ているだけではなく、次に何が起こるかを予測して、その場の空気をポジティブな方向に持っていきましょう。話題を変えたり、注意をそらしたりして、いじめられている人を前向きな形でみんなの輪に引き込みます。
    • 例:「月曜日から揉め事多すぎ」「もうすぐ授業のベルが鳴るよ。移動しよう」
    • いじめられている人を何らかの理由で褒めましょう。
    • いじめられている人と話をしましょう。その人のことをよく知らなくても、最近見た映画の話や週末の予定などを聞いてみます。
    • ヒートアップした状況で、とっさに何を言うべきかわからない場合、みんなの気をそらすようなことをしましょう。水をこぼす、本を落とす、ロッカーを叩く、タイマーを作動させるなどします。気をそらす行為によって、その場の緊張をほぐし、全員に自身がとるべき行動を改めて考えさせましょう。
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    いじめの被害者と一緒にその場を離れる いじめが行われている状況を収めるのに一番良い方法として、いじめられている人を逃がすという方法があります。いじめ行為が大勢の人の注目を集め、緊迫した状況になっている場合はなおさらです。いじめの被害者と一緒にその場を離れ、相談できる大人のところへ連れていきましょう。
    • シンプルに「ねえ、ここを離れよう」などと声をかけます。
    • いじめられている人に、何かを手伝ってくれるように頼むという作戦もあります。提出期限の迫っている宿題を手伝ってもらう、用事に付き合ってもらう、失くした物を探すのを手伝ってもらうというふりをしてもよいでしょう。
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    いじめられるのは本人のせいではないと伝えて安心させる いじめを気にしないようにするのは難しいことがあります。いじめの被害者に対して、その人自身に問題があるわけではないということを伝えましょう。いじめている側が不安を抱えている人たちなのだということを伝えるだけでも、心の支えになるはずです。
    • 言葉がけの例:「君は本当に強いね。いじめをする人は弱くて、人をいじめることで気分が良くなるんだ。そんなのカッコ悪いよね」
    • 相手の経験したことを理解し、そのことで動揺するのは当然のことだと伝えます。脅迫やいじめ、虐待など、相手の経験したことを具体的に列挙するようにしましょう。
    • 大人に相談するよう促し、話す時には一緒に行くと申し出ましょう。[5]
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パート 2
パート 2 の 4:

いじめを止めるために直接介入する

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    いじめている側と自信に満ちた態度で相対する 危険を感じる場合はあえて立ち向かう必要はありません。危険はないと思える場合は、いじめている側に直接話をしましょう。できるだけ背が高く見えるよう、姿勢よく立ちます。相手の目を直接見て、自信を持って話をするようにしましょう。
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    いじめている人にやめるように言う いじめている側に声をかけ、はっきりとシンプルにやめるよう伝えます。力強い声で、落ち着いて冷静に話すようにしましょう。[6]
    • 例:「あなたたちのやっていることはカッコ悪いよ。もうやめようよ」「あなたたちが私の友達に対してやっていることが気に入らないの。もうやめて」
    • 怒鳴ったり、やり返したりするのはやめましょう。いじめている側の気持ちを傷つけないようにします。いじめる人の多くはその人自身が悩みを抱えているものです。彼らにも敬意を持って接するようにしましょう。
    • ネットいじめを目撃した場合は、いじめている側の人にダイレクトメッセージを送り、「インターネット上でのいじめ行為を把握しているので、それをやめるように」と伝えましょう。
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    できるだけ早くその場を収める あなたがいじめをしている人に直接立ち向かうことで、相手は恥ずかしい思いをし、怒ってしまうかもしれません。これは力があり、主導権を握っているように見せることに失敗したためです。いじめた側が恥をかかずに済むよう、また彼らが自分の行動について考える時間が持てるよう、できる限り協力しましょう。
    • いじめの現場に介入した後、(いじめられていた人と一緒に)その場を離れるのが最善の策です。
    • いじめていた側の面目を保つために、「冗談だったとわかっているよ。ちょっと一息つこう」と言ってから、その場を離れるのもよいでしょう。
    • 気持ちが落ち着いたら、その日のうちにいじめていた側と話しましょう。あなたはいじめを許せないけれど、彼らが良い人間であることはわかっていると伝えます。
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パート 3
パート 3 の 4:

周囲の大人や学校関係者に報告する

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    いじめの事実を記録する 友達や仲間がいじめられているのを目撃したら、見たこと、聞いたこと、感じたこと、その出来事に至るまでの経緯などを書き留めておきましょう。スマートフォンなど録画ができる機器を持っていて、録画可能な位置にいる場合、その場での出来事を動画で記録しましょう。
    • 起こったことをできるだけすぐに書き留めるようにしましょう。記憶は時間が経つにつれて薄れていきます。
    • 他の目撃者の名前、いじめ行為のあった日付と時間、場所も書いておきましょう。
    • いじめ行為に至るまでと、いじめ行為が行われている間のそれぞれの言動も記録します。
    • 他の目撃者にも何を見たのかを聞いて書き留めておきましょう。
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    信頼できる大人に目撃したことを伝える できるだけ早めに、権力があり信頼できる大人に相談するようしましょう。親・教師・カウンセラー・保健の先生などに伝えるか、学校の事務室に行って校長に会えないか聞いてみましょう。伝える際には自分が書いたメモのコピーを渡します。[7]
    • 学校・インターネット・その他の場所など、どんな場所で起きたいじめでも報告しましょう。
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    報告以降、何らかの対応が取られたか確認する 周囲の大人や学校関係者も完璧な人間ではありません。いじめを止めるといった重要なことでも、忘れられてしまうこともあります。いじめを報告してから数日後に、何らかの対応がとられたかどうか、何か情報が必要かどうかを確認しましょう。何もしてくれない場合は、別の大人や学校関係者に伝えます。
    • 学校や地域でいじめが続いている場合は、いじめの内容を書き留めておき、大人や学校関係者に報告するようにしましょう。
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パート 4
パート 4 の 4:

協力していじめを未然に防ぐ

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    いじめの対象になりやすい人を仲間に入れる いじめる側は、すでにみんなの輪から排除されている人や、何らかの特徴のある人をターゲットにしがちです。こうした人たちは目立つ上、どちらかというと無防備に見えるため、ターゲットにされやすいでしょう。いじめを未然に防ぐにために、いじめの対象になりそうな人を仲間に入れ、仲良くなりましょう。
    • 昼食を一人で食べている人や、一人で歩いている人を見かけたら、仲間に入らないかと声をかけてみます。
    • LGBTQ(性的少数者)・障害者・マイノリティ(社会的少数者)などの人々は、いじめの対象になりやすい人たちです。いじめは誰にとっても辛いものですが、こうした人々は他の人々よりもいじめを受けやすいため、彼らを見守り続けることが大切になります。
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    いじめた側を許して仲良くなる いじめた側の人を悪人だと決めつけるのはやめましょう。それは間違っています。絶対に逆にいじめたり、やり返したりしてはいけません。[8] いじめる人の多くは注目されたいだけで、ただその方法が間違っているのです。もっと前向きな、人との関わり方ができるようサポートしてあげましょう。[9]
    • 可能であれば、いじめた人のことを褒めたり、仲間に入れたり、仲良くなったりしてみましょう。
    • いじめについては一旦なかったことにして、後日、いじめていた人といじめには関係のない会話をしてみてもよいでしょう。
    • 「さっきは少しピリピリしていたけど、そんなことは忘れて仲良くやっていきたいな」などと言って、その場を収めるという方法もあります。
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    委員会やクラブを作り、継続していじめ問題に取り組む 一時の行動や単発のイベントだけでは、いじめをなくすことはできません。いじめをやめさせる方法についての記事を読む、いじめ行為を目撃した際に行動を起こすといったことも、大切な一歩です。ただし、地域や学校の中で本当にいじめをなくそうと思うなら、組織的なアプローチが必要になります。いじめ問題を扱うグループを作ることを、教師や親に相談してみてもよいでしょう。
    • 委員会は、非公式のものでも学校公認のクラブという形でも、どちらでも構いません。ただし生徒と大人の両方の参加が必要です。[10]
    • いじめが発生しやすい場所を特定してその場所の監視を強化する、定期的に集会を開いて問題意識を高める、学校や組織内でのいじめに関するルールやガイドラインをしっかりと定める、といった対策を行うことが委員会の主な活動となります。[11]
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ポイント

  • 自ら直接介入することに不安を感じる場合は、まず信頼できる大人に相談しましょう。
  • いじめる側と相対する際には、常に冷静でいるように心がけましょう。決して火に油を注ぐようなことをしてはいけません。
  • 勇気を持って、いじめをする人に立ち向かい声を上げましょう。立ち向かうことで周囲の支持を集め、いじめる側が間違っていることを示します。
  • 友達や兄弟がいじめられていたら助けてあげましょう。彼ら自身が怖くて立ち向かえない場合でも、あなたが彼らの側に立っていじめに立ち向かうことで、いじめ行為もなくなるはずです。あるいは保護者や教師、両親などの大人に伝えて助けてもらってもよいでしょう。
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注意事項

  • いじめの中には非常に深刻なパターンのものもあり、ただちに権力のある立場の人の介入が必要となる場合もあります。以下のような場合は、すぐに大人に相談しましょう。[12]
    • 関係者が武器を所持している
    • 大けがを負わせるなどの脅迫をされた
    • (人種差別、同性愛嫌悪などに起因する)嫌悪を動機とした脅迫や行為があった
    • 性的暴行が行われた
    • 犯罪行為(強盗や恐喝など)が行われている
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このwikiHow記事について

Wiki 日本語: Allison Broennimann, PhD
共著者 ::
臨床心理学者
この記事の共著者 : Allison Broennimann, PhD. アリソン・ブローニマン博士は、サンフランシスコベイエリアを拠点に、心理セラピーと神経心理学を用いた個人診療を行う臨床心理学者です。不安感、抑うつ、人間関係の問題、グリーフ、適応障害、トラウマによるストレス、人生の過渡期における悩みなどに対する、解決を見据えた治療を目指す深層心理セラピーを専門とし、数十年のキャリアがあります。また、外傷性脳損傷から回復した患者に対して、神経心理学的治療の一部として、深層心理セラピーと認知リハビリテーションを組み合わせた治療を行っています。カリフォルニア大学サンタクルーズ校にて心理学学位を、パロアルト大学にて臨床心理学の修士および博士課程を修了。カリフォルニア心理学会認可臨床心理学者、アメリカ心理学会会員。 この記事は18,421回アクセスされました。
カテゴリ: 友情

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いじめは大きな問題ですが、やめさせることは可能です。いじめている側には一見力があるように見えるかもしれません。彼らは人気者だったり、身体的な威圧感があったりしますが、見た目ほど自信も力もありません。いじめをする人は内心で、不安や無力感を感じていることが多く、人の目に自分たちが強く映るように他者をいじめるのです。いじめをする人たちに立ち向かい、いじめられている友人や仲間を助ける姿勢を示すことで、いじめる側から主導権を奪うことができます。[1] X 出典文献 いじめを目撃したときの対応方法を学ぶと、周囲に対して大きな変化を起こすことができます。

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