ヴィオラ・ダ・ガンバ属(ヴィオラ・ダ・ガンバぞく)は弓を用いて演奏する擦弦楽器のグループである。ヴァイオリン属によく似ているが、ネックにフレットを備えること、なで肩の形状、弦の数が一般に6本で4度に調弦されること、などの点で異なる。
ヴィオラ・ダ・ガンバ属もヴァイオリン属と同様に様々なサイズの楽器があり、小さなものから、パルドゥシュ(ハイ・トレブル)、トレブル、アルト、スモール・テナー、テナー、バス、グレート・バス(ヴィオローネ)といった種別がある。ヴィオラ・ダ・ガンバ属はヴァイオリン属と異なり、小さなものでも縦にかまえて脚で支えて演奏する。
ヴィオラ・ダ・ガンバ属は15世紀の終わり頃ヨーロッパに現れ、ヴァイオリン属と並行して使用されてきたが、18世紀後半にはその使用が衰退した。ヴィオラ・ダ・ガンバ属の楽器は現在は概ね古楽器として扱われているが、例外的に現代のコントラバスはヴィオローネと関係が深くヴィオラ・ダ・ガンバ属の特徴を備えている楽器である。
Ian Woodfield, Lucy Robinson. “Viol [viola da gamba, gamba]” in The New Grove Dictionary of Musicand Musicians, 2nd ed., ed. by Stanley Sadie (London: Macmillan, 2001).
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