モーリス・デュリュフレの組曲(作品番号5)は、オルガン独奏のために書かれた作品である。「前奏曲」「シシリエンヌ」「トッカータ」の3曲から成る。演奏時間約22分。出版はデュラン社より。
作品全体に移調の限られた旋法(MTL)第1番(全音音階)および同第2番(オクタトニック)の頻繁な使用が見られるなど、フランス近代オルガン音楽、特にルイ・ヴィエルヌやシャルル=マリー・ヴィドールの影響が強く見られるが、忘れてはならないのはデュリュフレの作曲の師であるポール・デュカスの『ピアノソナタ』からの影響であろう。まず調性の選択において変ホ短調、ト短調、ロ短調はそれぞれ長三度ずつの音程関係にあり、五度圏上で正三角形を結ぶ。これはデュカスのピアノソナタの第3楽章までと共通する(もっともデュカス自身は、ベートーヴェンの後期ピアノソナタ作品群におけるこれらの遠隔調の選択を参考にしている)。またロ短調として共通するデュカスのソナタの第3楽章の曲調は同じく速いテンポの技巧的な曲であり、このデュリュフレのトッカータと良く似ている。
雑誌 The American Organists のインタビューによると、デュリュフレ自身はトッカータを気に入っていなかったらしい。「第1主題がすでに悪い」と述べている。実際、デュリュフレの自作自演録音には組曲のうち「トッカータ」だけが収録されていない。
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