支線塔 (guyed mast) は、支線によって支えられている高層の塔である。
支線式鉄塔は主に電波塔のために建設される。この塔は、上部に空中線が取り付けられたもの(VHFおよびUHF用)、または塔全体がアンテナとして機能するもの(VLF、LF、MFおよびHF用。送信アンテナ塔 (en) と呼ばれる)がある。後者の場合は、塔は地面から絶縁されていなければならない。また、支線式塔はあらゆる種類(VLF、LF、MFおよびHF)の架空配線 (aerial wire) の支柱にも用いられる。
支線式の柱は自立式の塔の頂上部にも用いることができる。この方式は部分支線式塔 (en) と呼ばれ、有名な塔にはゲルブランディ・タワー (en) がある。自立式の塔に支線の支持を加えた塔は追加支線式塔 (en) と呼ばれる。
支線式の塔は特定の高度の気象観測のために用いられることもある。また、電力パイロン (en) として用いられることもあるが、農地の近郊でこの方式を使用すると、地面に埋め込まれたアンカーの基礎が耕作を妨げるという問題をはらんでいる。アメリカ合衆国ネバダ州のブレン・タワー (en) は、核実験に用いられた、非常に特殊な用途の例である。
クレーニング (en) はクレーンや電波塔を登る行為を言う。落下の危険性の他にも、アンテナからのマイクロ波放射の危険性にもさらされることとなる。
無線技術が確立されて以来、世界一高い建築物の多くは支線式塔が占めていた。第二次世界大戦の終了時には多くの支線式塔が解体されたため、1945年から1950年の日付は不正確な可能性がある。呉淞区電波塔 (en)(321メートル)の生存期間は定かではないが、一時的に世界一高い支線式塔だった可能性がある。
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