伊豆山神社(いずさんじんじゃ)は、静岡県熱海市伊豆山にある神社。全国各地に点在する伊豆山神社や伊豆神社、走湯神社(そうとうじんじゃ、はしりゆじんじゃ)などの起源となった事実上の総本社格である。伊豆国に配流の身となっていた源頼朝が、源氏の再興を祈願したと伝わり、頼朝からの崇敬が厚く、また頼朝と妻・北条政子の逢瀬の場であったとも伝わる。
伊豆山神社 | |
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拝殿 | |
所在地 | 本宮:静岡県熱海市伊豆山1083 本殿:静岡県熱海市伊豆山708-1 |
位置 | 本宮:北緯35度7分19.4秒 東経139度4分24.6秒 / 北緯35.122056度 東経139.073500度 本殿:北緯35度6分55.9秒 東経139度4分56.7秒 / 北緯35.115528度 東経139.082417度 東経139度4分56.7秒 / 北緯35.115528度 東経139.082417度 |
主祭神 | 火牟須比命 天忍穂耳尊 拷幡千千姫尊 瓊瓊杵尊 |
社格等 | 式内社(小)論社 旧国幣小社 別表神社 |
創建 | 孝昭天皇治世 |
例祭 | 4月14日、4月15日 4月16日 |
地図 |
伊豆山神として以下の4柱を祀る
古くは以下の名で呼ばれた。
創建の年代は不詳だが、社伝によれば孝昭天皇の時代(紀元前5世紀~紀元前4世紀)とされ、当初は、日金山山頂にあったと伝わる。日金山は十国峠とも呼ばれ、箱根外輪山から南に続く尾根(標高765m)で古くからの信仰の地で、日金山の東光寺で祭祀がおこなわれていたとされ、東光寺の寺伝では、推古天皇の頃、走湯権現の神号を賜ったとある。その後、本宮山(現在地より後方の山)に移り、承和3年(836年)に賢安と称する僧により現在地へ遷座されたと伝わる。日金山は、中世以降、伊豆山権現(現・伊豆山神社)と箱根権現(現・箱根神社)を結ぶ信仰の道の要所として知られる。
仁徳天皇が勅願所とし、以後、清寧天皇、敏達天皇、推古天皇、孝徳天皇、後奈良天皇の勅願所となったと伝わり、後奈良天皇は自筆の紺紙金泥般若心経 一巻(国の重要文化財)を当社に奉納している。
修験道の始祖とされる役行者・役小角が文武天皇3年(699年)に伊豆大島へ配流されたおりに、島を抜け出し伊豆山などで修行していたが、そのさいに伊豆山海岸に湯煙りが上がるのを目にし、走り湯を発見したとされる。役行者は、その湯に千手観音菩薩を感得し、「無垢霊湯、大悲心水、沐浴罪滅、六根清浄」という功徳を授かったという伝説があり、その湧き出る霊湯「走り湯」を神格化したのが走湯権現とされる。また、空海が修行した伝承もあり、多くの仏教者や修験者が修行を積んだ霊場であった。現・社殿から本宮への山道は、かつての修験道の行場であったと伝わる。後白河法皇勅撰の「梁塵秘抄」には「四方の霊験者は伊豆の走湯、信濃の戸穏、駿河の富士山、伯耆の大山」と記されている[要出典]。
源頼朝は平治の乱の後、伊豆国に配流されたが、当社で源氏再興を祈願したとされ、頼朝からの崇敬が厚く鎌倉幕府を開くと、関八州鎮護と称え多くの社領を寄進したとされ、以降、東国の守護神として絶大な信仰を集め、歴代将軍や幕府要人が伊豆山神社(伊豆山権現)と箱根神社(箱根権現)を「二所権現」とし「二所詣」が行われた。また源頼朝と妻・北条政子の逢瀬の場であったとされ、境内に頼朝・政子腰掛石が残る。
南北朝時代の「寺領知行地注文」によれば、遠くは越州に至るまで数多くの知行地を所有したとされるなど、この時期、当社が最盛期を迎えていたことがうかがわれる。戦国時代、小田原の北条氏の篤い崇敬を受けたが、豊臣秀吉の小田原征伐で焼失した。江戸時代に入ると山麓の阿多湊(または阿多美の郷)が湯治場として名高くなり、徳川家康はじめ多くの大名や文化人たちが訪れた。焼失していた当社は再建され、江戸幕府からは文禄3年伊豆国加増も葛見郡のうち二百石を、慶長14年には関ヶ原の戦いでの勝利の礼として百石を、それぞれ朱印領として寄進され、以後、代々の将軍からも同様に寄進を受けた[要出典]。
高野山真言宗の古刹の般若院が別当寺だったが、明治維新での神仏分離令により寺が分離され、伊豆山神社と称されるようになった。
大正3年(1914年)1月13日、皇太子であった昭和天皇が当社に参拝、本殿脇に黒松一株を手植した。大正7年(1918年)、宮内省から金参万円を支給される。
昭和3年(1928年)の昭和天皇御大典の際に国幣小社に列し、秩父、高松、久邇、伏見、山階、賀陽、東伏見の各宮家から金壱封を、梨本宮家からは日本刀一口及び槍一筋、祭祀料の寄進を受けた。
第二次世界大戦後に社格制度が廃止されて以降は別表神社とされ、宗教法人化された。
1980年(昭和55年)9月12日、浩宮徳仁親王が参拝する。また、同年、童画家黒崎義介が拝殿の天井画390枚を奉納した。
年間主要催事。
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