バリバリノキ(学名: Actinodaphne acuminata)は、クスノキ科カゴノキ属の常緑高木である。シノニムに Litsea acuminata があり、ハマビワ属(Litsea)とされることもある。別名、アオカゴノキ(青鹿子の木)、ナントウクロモジ、アオガシ(青樫)ともよばれる。材は堅く、割れやすい。
バリバリノキ | |||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Actinodaphne acuminata (Blume) Meisn. (1864) | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
バリバリノキ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Baribarinoki tree |
和名バリバリノキの由来は、はっきりしないが、一説には枝や葉に油分が多く、燃やすとバリバリ音を立てて良く燃えることから名付けられたと言われている。また植物学者の牧野富太郎の説によれば、「硬質の葉がふれあう時の音に基づくのであろう」としている。別名のアオカギノキは、1890年の牧野富太郎による命名である。
中国植物名は、長葉黃肉楠(別名:長葉木薑子)である。
日本の房総半島以西の本州、四国、九州、沖縄(南西諸島)に分布する。日本以外では台湾に分布する。岡山県には分布していない。低地の林内、あるいは暖地で山地の常緑広葉樹林域に生え、斜面中部などの適潤地に生育し、伐採跡などに多く見られる。植物群落名は、ヤブツバキクラスに属する(標微種)。
常緑広葉樹の高木(大型地上植物)。生長が早く、樹高は5 - 15メートルほどになる。幹は太くて滑らかで、樹皮は灰褐色で皮目がある。一年枝は緑色で、やや垂れ下がる。枝は太く、まばらに分岐する。新芽は枝先にツメ状になってつく。
葉は柄がついて枝先に集まって互生しているが、輪生しているようにも見える。葉に日光が当たる場合にはほぼ水平に展開しているが、古い葉の多くは下向きに垂れている。葉身は細長く、長さ8 - 25センチメートル (cm) 、幅10 - 15ミリメートル (mm) の被針形である。葉の表面は無毛で緑色、薄い革質でつやがあり、裏面は白みを帯びてわずかに毛があり、葉脈が突出する。葉縁は全縁で鋸歯はなく、やや波打っている。
開花期は夏(8月ごろ)。雌雄異株。葉の付け根に、総苞片に包まれた小球状の花序がつき、その中に淡黄色の極小さな6弁花を数個ずつ密集してつける。雄株の雄花には、雄蕊が9本つき、先端に黄色い葯がつく。雌株の雌花にも雄蕊が退化して線状となった仮雄ずい(仮雌蕊)9本があり、花被から伸び出した柱頭は帽子状で紫黒色をしている。雄蕊と仮雌蕊ともに内側の3本は下部両側に腺体がある。
雌株の枝先につく果実は漿果(液果)で、長さ約1.5 cmの長楕円形をしており、翌年の6月に黒紫色に熟す。材は建材や家具材、器具材に用いられる。
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