イージーリスニング(英: easy listening)は、1950年代から1970年代にかけて最も人気があったポピュラー音楽のジャンルおよびラジオの放送プログラムである。ムード音楽(英: mood music)、現代クラシックとも称される。また、ミドル・オブ・ザ・ロード(英語版)と関連づけられている。
イージーリスニング | |
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現地名 | Easy listening |
様式的起源 |
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文化的起源 | 1940年代のアメリカ合衆国 |
派生ジャンル | |
サブジャンル | |
スペース・エイジ・ポップ ラウンジ・ミュージック |
百貨店や病院等にて、雰囲気づくりのためのBGMとして使用されることが多い。 聴者に直ぐに好印象を与え、誰が聴いてもリラックス感をもたらすようテクニックを駆使したアレンジで有名曲を奏でる。そのため、イージーリスニングは一般的なBGMとはやや異なった意味合いを持つ。
ポール・モーリアは、「私の音楽は、クラシックとポップスのちょうど中間にある」と述べている。
2020年代になりK-POPにおいて楽曲の傾向を表す言葉として「イージーリスニング」(이지리스닝)と言われることがある。これは本項で扱う20世紀からあるポピュラー音楽の1ジャンルとしてのイージーリスニングとは別で、単に「軽く聴ける」ぐらいの意味を表している。
この節の正確性に疑問が呈されています。 |
特定の音楽ジャンルに関する知識や興味がなくても、あるいは特に音楽愛好者でなくても気軽に聞くことが出来て、聞き流せる。
作曲家の服部隆之が提唱するイージーリスニングの特徴は、以下の通りである。
日本では、1960年代~70年代にかけて、ポール・モーリア、レイモン・ルフェーブル、フランク・プウルセルらのオーケストラもののインストゥルメンタル曲が、イージー・リスニングの代表格として人気となった。
当時、高度経済成長を背景に全国的に団地が林立し、「2LDK」という言葉が登場し始めるなど、イージーリスニングは文化的な生活様式にフィットし、気持ちを豊かにする音楽としてもてはやされた。
また、当時はフラストレーションの発散の場としてロックコンサートを愉しむ人々も多く、そこでは観客マナーの悪さからのトラブルが絶えなかった。1971年のグランド・ファンク・レイルロードの来日公演では、スタンド席から大勢の観客がフェンスをよじ登り、静止するスタッフにビール瓶や石を投げつける騒動が発生した。また、同年のレッド・ツェッペリン来日公演では、手荷物検査の遅れにより満足にステージを観られなかった客が怒り、客席のチラシを着火するという騒動となった。このような悪弊から、キョードー東京ではロックコンサートの運営が困難となり、その代替として1972年より、イージーリスニングを扱った『ラヴ・サウンズ』シリーズの公演を開始した。これを転機に、イージーリスニングは瞬く間に人気を集め、2枚500円引きのペアチケットが用意されるなど、デートの定番として重宝された。また、ビートルズが1970年に解散した以降、ハードロックを苦手とするポップスファンからも愛好された。
ブームが去った後も、ポール・モーリアの『オリーブの首飾り』が手品ショーの定番BGM として用いられるなど現代でも親しまれ、のちのヒーリングミュージックブームの先駆けにもなった。2013年頃、再ブームが訪れている。
ビルボードのイージー・リスニング・チャートは、1979年にアダルト・コンテンポラリー・チャートに名称が変更されている。
アメリカではオーケストラものよりも、ヘレン・メリル&クリフォード・ブラウンに始まり、セルジオ・メンデス&ブラジル66、レターメン、フィフス・ディメンションなどのボーカルグループに加え、ペリー・コモ、ナット・キング・コール、パティ・ペイジ、ドリス・デイ、ローズマリー・クルーニー、ペギー・リーなどが、このジャンルに含まれた。 1970年代には、カーペンターズ、ディオンヌ・ワーウィック、ロバータ・フラック、バーブラ・ストライサンドなども、イージー・リスニングとしてラジオ局でオンエアされた。オーケストラによるものでは、欧州勢に先行してカーメン・キャバレロ、アンドレ・コステラネッツ、アーサー・フィードラーらが活躍しているが、スタンスはかなりクラシック寄りであった。
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