自身の著書(自叙伝、エッセーなど)も一切執筆していない。ただし、『ON THE STREET CORNER』以降、自身のアルバムや、ビーチ・ボーイズなど自身と関わりの深いアルバムや、山下が社外取締役を務めるワーナーミュージックジャパン発行の一連の「ワーナーナゲッツシリーズ(ポップロックナゲッツ、ガールズポップナゲッツ、ドゥーアップナゲッツなど)」では、それらについての作品の解説・ライナーノーツを手掛けている。他に、雑誌『レコード・コレクターズ』の「私の収穫」にもコレクターの一人として登場している。
3月25日、山下編曲・プロデュースによるCOOLS ROCKABILLY CLUBのアルバム『NEW YORK CITY, N.Y.』リリース。メンバーたっての希望でニューヨーク録音を敢行したが、コーディネーターの不手際から事前に何も準備されておらず、山下は録音1週間前に単身渡米。スタジオやミュージシャンの手配などすべてを一人で行い、その後現地で急遽行われたライブではローディーまでこなした。最初で最後のオール・プロデュース作品。アルバムには“SOUND CREATIVE PRODUCER”としてクレジットされている。
8月2日、神奈川県の葉山マリーナ・エメラルドプールで『RIDE ON TIME CONCERT in HAYAMA』開催。この年の冷夏の影響を受け、寒さと豪雨という最悪のコンディションの中、約4時間決行されたため、山下にとって最も印象深いコンサートの一つになっている。
9月17日、コンサート・ツアー『RIDE ON TIME CONCERT '80-'81』スタート。全38公演。
9月19日、アルバム『RIDE ON TIME』リリース。アルバム・チャート1位を記録、ソロ・デビュー4年目にしてブレイクを果たす。
10月21日、アルバム『RIDE ON TIME』の収録曲「MY SUGAR BABE」が日本テレビ系ドラマ『警視-K』主題歌に使用され、リカット・シングルとしてリリース。楽曲を気に入った番組プロデューサー兼主演の勝新太郎が山下に電話で直接交渉し、ほぼ強引に使用を決めた。後に行われた番組の制作発表会見では他の出演者と共に同席させられ、後日の芸能紙やスポーツ新聞には、会見で憮然とした表情の山下の写真が掲載された。
3月12日、シングル「ずっと一緒さ」(フジテレビ系ドラマ『薔薇のない花屋』主題歌)リリース。カップリングには「バラ色の人生〜ラヴィアンローズ」(TBS系『ブロードキャスター』テーマソング)と「ANGEL OF THE LIGHT」(Nikon 企業CMソング)を収録。
5月5、6日に東京・浜離宮朝日ホール、10日に大阪厚生年金会館芸術ホールで、「ずっと一緒さ」封入ハガキ当選者と「サンデー・ソングブック」リスナー当選者を対象に、同曲の発売記念と「サンデー・ソングブック」800回記念を兼ねた『TATSURO YAMASHITA ACOUSTIC MINI LIVE』を開催。
10月30、31日、日本武道館で行われた、ワーナーミュージック・ジャパン創立40周年イベント『WARNER MUSIC JAPAN 40th. Anniversary 〜100年 MUSIC FESTIVAL〜』に出演。1日目はシークレット・ゲストとして竹内まりやと登場し、夫婦でデュエットを披露。2日目には自身の曲(「SPARKLE」、「希望という名の光」)を武道館のステージで初めて歌う。
12月3、4、21、22日、日本武道館と大阪城ホールで行われた、竹内まりやの10年ぶりのライブ「TOKYO FM・FM OSAKA開局40周年記念スペシャル『Souvenir again』竹内まりや LIVE 2010」にバンド・マスターとして再び参加。
8月10日、6年ぶりのオリジナル・アルバム『Ray Of Hope』リリース。8月22日付のオリコン・アルバムチャートで8年9か月ぶりに初登場1位を獲得。松任谷由実、徳永英明、桑田佳祐に次いで史上4人目となる、80、90、00、10年代と4年代連続での同ランキング首位を獲得。
8月23、25、29、31日と9月4、6日の6日間の日程で、デビュー36周年にして初の試みとして、『Ray Of Hope』購入者のうち、シリアルナンバー当選者を対象にしたシアターイベントを全国6か所のシネコンで開催。同アルバム初回限定版に同梱されているボーナスディスク『JOY1.5』収録のライブ音源の映像ソースを編集した作品『JOY1.5 - THE MOVIE』が上映された。
6月22日、2011年8月 (2011-08)にリリースされた『Ray Of Hope』以来実に11年ぶりとなるオリジナル・アルバム『SOFTLY』リリース。2021年12月 (2021-12)にレギュラーラジオ番組『サンデー・ソングブック』の1500回記念として行われたアコースティックライブから7曲の音源を収めた“プレミアムCD”付きの初回盤、および通常盤の2仕様でリリースされるほか、2枚組アナログ盤、カセット・テープも同時リリース。
1月6日、1976年から1982年のRCA/AIR YEARSに発売されたアナログ盤とカセット、全8アイテムに最新リマスターを施した「TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection」が5月から5カ月連続でのリリースが決定。アナログ盤とカセットの同時発売で、アナログ盤はすべて180g重量盤。5月3日に6thアルバム『FOR YOU』、6月7日に5thアルバム『RIDE ON TIME』、7月5日に4thアルバム『MOONGLOW』と3rdアルバム『GO AHEAD!』、8月2日に2ndアルバム『SPACY』とソロデビュー・アルバム『CIRCUS TOWN』、9月6日にライブ・アルバム『IT'S A POPPIN' TIME』とベスト・アルバム『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』が発売される。
1977年から1990年代初頭にかけ、東京放送(TBSラジオ)と日本コカ・コーラの主催で開かれていたアマチュアのバンド・歌手のコンテスト「フレッシュサウンズコンテスト」(フレコン)と連動した番組で、レギュラー番組で唯一、女性(第2回優勝者のシンガーソングライター石橋和子)と2人で1年間パーソナリティーを務めた。「第6回全国大会」(1982年8月25日 中野サンプラザ)ではゲストとして出演している。この番組のために制作されたインストゥルメンタルのオリジナル・テーマ曲が、後に本人による詞で「悲しみのJODY(She Was Crying)」としてアルバム『MELODIES』(1983年)に、またアラン・オデイによる英語詞で「JODY」としてアルバム『BIG WAVE』(1984年)にそれぞれ収録された。
木曜日のレギュラー。オープニング・テーマにはビーチ・ボーイズ「Pet Sounds」、「ノスタルジア・オブ・アイランド〜パート1 : バード・ウィンド」、「高気圧ガール」(イントロのパーカッションなし)、「夜翔 (Night-Fly)」等が使用されたが、後に前述の「ONLY WITH YOU (Instrumental)」に変更された。オールディーズ中心の番組構成であったが、自身の新作アルバムの特集やライブ特集、ブラックミュージックの新譜特集も行っていた。
坂本龍一、氷室京介と週替わりでパーソナリティーを務め、山下は第1、3週を担当した。オープニングおよびエンディング・テーマは、後にアルバム『ARTISAN』に収録された「GROOVIN'」。オープニング・コーナーはロックン・ロール版“今日は何の日”の「DAY BY DAY」(コーナーテーマはフォー・フレッシュメン「Day by Day」)で、このコーナーはそのまま『サタデー・ソングブック』まで続けられた。
妻のまりや共々、サザンオールスターズの桑田佳祐・原由子夫妻とは家族ぐるみでの親交がある。山下は好きなサザンの曲として「C調言葉に御用心」「みんなのうた」など、桑田のソロ曲では「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」「僕のお父さん」「月光の聖者達」などを挙げている。特に「僕のお父さん」は2000年6月18日に放送された「サンデー・ソングブック」の『棚からひとつかみー父の日編』で、「月光の聖者達」は2020年4月29日に放送されたTOKYO FM 開局50周年特別番組「LIFE TIME MUSIC 80~こんな時こそ音楽のチカラ~」にコメント出演した際にいずれも山下本人の選曲によりオンエアされている。
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