平野 耕太(ひらの こうた、1973年7月14日 - )は、日本の漫画家。東京都足立区出身、在住。アクション・ギャグ作品を主に手がける。愛称は「ヒラコー」。
平野 耕太 | |
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本名 | 平野 耕太 |
生誕 | 1973年7月14日(50歳) 東京都足立区 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1998年 - |
ジャンル | 青年漫画 |
代表作 | 『HELLSING』 『ドリフターズ』ほか |
高校時代は漫画研究部の部長を務め、その後、専門学校東京デザイナー学院アニメーション科(現東京ネットウエイブ)に入学し、中退。同校の漫画研究会に所属し、在学中に『COMICパピポ』(フランス書院)に掲載された『COYOTE』でデビュー。一時ゲーム会社に勤めていたものの数日(1週間以内)で退社しており、本人曰く「忘れたい出来事」と作品中で語っている。
デビューから暫くは成人向け漫画を執筆していたが、既にその頃からストーリー展開やギャグ部分に独特の雰囲気が存在していた。その後、一般雑誌に転向し『コミックガム』にて、同人誌に全てを賭けるオタクたちの野望と狂気を描いた『大同人物語』でカルト的な人気を得るが、連載中断のまま未完となった。打ち切りに際して、「ガム(掲載誌)? 知らねえよ。電話ひとつねえ。理不尽には無視で返すべきなのだ。故に知らねー」と、出版社との確執を吐露した。また1997年には『ファミ通PS』で『進め!!聖学電脳研究部』を連載、掲載雑誌の方向性をしばしば逸脱したゲーム紹介やストーリーの脱線などで話題を集めたが、出版関連の騒動から近年の角川書店版発売まで単行本があまり出回らなかった(角川書店版の後書きで騒動の顛末が書かれている)。1998年より『ヤングキングアワーズ』にてイギリス国教会とカトリックのヴァンパイアハンターおよびナチスの吸血鬼軍団による三つ巴の戦いを描く『HELLSING』を連載、同作は10年近い長期連載へと至る人気作となり、漫画家としての知名度を確立することになった。
2009年に『HELLSING』を完結させ、新たに各時代の武士・軍人たちが異世界で戦う『ドリフターズ』の執筆を開始した。
2022年11月20日に自身のTwitterで入院中であることを明かした。本人は「3日ほど胃痛がずーッと続いて飯を食うと12時間ほどウンウン唸る羽目になるのでなにも食えんで白湯ばかり飲んでる」とツイート。22日には「オペ終了。寝てる間に終わっていた」、「やはり胆石が胆管閉塞させてたようで、内視鏡で見た後そのまま内視鏡手術もやってくださったようで、寝てる間に終わっていた」と詳しい診断内容をツイートした。また、27日には「膵炎併発。昨日は激痛で一晩のたうちまわった。今日もう一回内視鏡手術。内視鏡手術のたびに膵炎再併発するかもて。気が重い」とツイートしている。
作品中ではナチスが登場することも多い。デビュー作の『COYOTE』ではレジスタンスとナチス・ドイツを髣髴とさせる軍事国家との戦いが描かれ、『HELLSING』では物語のキーとなる形で登場する。なお、軍服の作画には苦労するらしく「あんな描きにくい奴ら死ねばいいんですよ!」「ナチはヘドが出るほど描き過ぎた」と語っている。
ベタを多用し陰影を強調した画、特異なデッサン・ポーズ、そして芝居がかった大仰な台詞回しが特徴である。この独特の修辞法は佐藤大輔の小説やウィンストン・チャーチルの演説などから影響を受けているとされる。また、前者の描画法は日本国内では珍しいが、アメコミでの一般的なデフォルメに近い形式である。
長編作品ではシリアスな物語を基本とする一方で、ネタに走った場面や短編・エッセイ風の作品も描く。 ギャグシーンなどでゲーム、漫画、アニメ、映画、音楽などの話題が唐突に登場したり、背景としてペンギン村風の光景(山や雲などに笑顔)などパロディをさしこむこともある。
登場人物は男女を問わず手袋・眼鏡を着用しているキャラクターが多い。巨乳、メガネ、ネコ(女役)になる美少年を好む。眼鏡キャラには偏愛があり、『天空の城ラピュタ』の登場人物であるムスカ大佐が自身の精神世界で最上位に来ると『アニメージュ』で語ったことがある。おなじくふしぎの海のナディアの敵役であるガーゴイルからの影響もたびたび語る。
『HELLSING』や『ドリフターズ』の単行本巻末には、近況、ブラックジョーク、ヤクザ映画などのパロディ、筆の向くままの奇声などを描くコーナーが存在する。単行本カバーにおける著者紹介欄では、毎回ほぼ一貫して趣味「いやがらせ」「ちんこいじり」と記載している。
成年誌で活動中から女性器描画における陰毛表現についてこだわりを持っており、一般誌に移ってからも折にふれて主張。「無毛・パイパン以外認められない。魅力的なキャラクターでも陰毛が生えているだけで台無しになる」。例に挙げるのは「トップをねらえ!」の、タカヤ・ノリコなど。 また、同人誌であつかう性描写には強姦ものが多い。
現在のアシスタントは専門学校時代の同級生3名とのこと。 近況漫画に出てくる2人のうちツッコミを担当しているほうが、友人で漫画家の山田秋太郎である。
単行本の後書き・巻末コメントやTwitter、公式サイト・ブログなどのインターネット上では過激かつひょうきんな一面をあらわすことでも話題にあがる。 ただしこうした発言はあくまでオタクが定型的に用いるネタであるとしている。
掲示板などの質問には真摯な面もみせる反面、ネット上の煽りなどには激しく憤る人物である。公式サイト時代は怒りとともに閉鎖と再開を繰り返していた。
自画像では黒のサファリ帽を被り、黒いワイシャツにネクタイを締めワッペンを沢山貼ったジャケットをまとった、太った眼鏡の男として登場する。
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タイトル | 連載期間 | 連載誌 | 書籍情報 | 備考 |
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大同人物語 | 1996年 - 連載中断 | コミックガム(ワニブックス) |
| 1996年より連載 連載中断の後、未完 第1巻のみ刊行(雑誌掲載分の 単行本未収録あり) |
進め!!聖学電脳研究部 | 1997年 - 1998年 | ファミ通PS(アスキー) |
| 全1巻 ゲーメストコミックス版には 7Pの短編「うっかりパパ」と 18Pの短編「東京BINGO団」 を併録 角川コミックスエース エクストラ版には 7Pの短編「うっかりパパ」と 16Pの短編「進め!!聖学以下略」 を併録 |
HELLSING | 1997年5月 - 2008年11月 | ヤングキングアワーズ (少年画報社) |
| 全10巻 第1巻~3巻にCROSS FIRE (コミックマスター掲載)の 第1話~3話をそれぞれ併録 |
HELLSING外伝 THE DAWN | ヤングキングアワーズ増刊号 (少年画報社) | 未単行本化 | 不定期連載 掲載誌の休刊に伴い 第6話までの未完 | |
進め!以下略 | 2000年 - 2006年 | 季刊少年エース増刊桃組 →コンプエース(角川書店) | 未単行本化 | 全19話 |
以下略 | 2006年 - 2010年 | ゲーマガ (ソフトバンククリエイティブ) |
| 進め!以下略の後継作品 全33話 19話までを単行本1巻に収録 2巻以降の刊行予定はない |
ドリフターズ | 2009年6月号 - 連載中 | ヤングキングアワーズ (少年画報社) |
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アサシネ | 2010年12月号 - 2012年6月号 2013年11月号 - 2014年10月号 | 月刊ComicREX(一迅社) ⇒コミックバーズ (幻冬舎コミックス) | 未単行本化 | 隔月連載 2014年10月号を最後に休載状態 |
補足:『新世紀エヴァンゲリオン』のいわゆる商業アンソロジーでは、他の作家とのオムニバス短編が数点確認されている。内容はスラップスティック・ギャグの体裁に仕上がっている。
タイトル | 書籍情報 | 備考 | |
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COYOTE | 1995年刊 ISBN 4-8296-7745-7 Xコミックス | COMICパピポ(フランス書院)にて1994年1月号 - 10月号連載。全1巻。 | |
拝Hiテンション | 拝Hiテンション | 1996年刊 ISBN 4-8827-1445-0 カラフルEX(ビブロス) | 表題作を含む短編集。単巻。 |
上海遊撃隊 | |||
砂漠の用心棒 | |||
私の足ながパトロン | |||
儂も若い頃は無茶したもんじゃ | |||
テクノ番長 | |||
テクノ番長SS(スーパーズ) | |||
ANGEL DUST | 未単行本化 | COMICパピポ 1996年(フランス書院):『COYOTE』の続編。全10話。※出版社により原稿紛失。 | |
HELLSING〈読み切り〉 | 快楽天 1996年10月号(ワニマガジン社):同名の長編作品のパイロット版。 | ||
無敵の魔法教師カワハラーZ〈読み切り〉 | 快楽天 1996年7月号(ワニマガジン社) | ||
大総統サバサバ〈読み切り〉 | 快楽天 1997年2月号(ワニマガジン社) | ||
ブービートラップ〈読み切り〉 | 快楽天 1997年4月号(ワニマガジン社) | ||
イカす総統天国〈読み切り〉 | コミック零式 1998年Vol.6(リイド社) |
作風だけでなく作者本人の個性から、友人である漫画家たちの作品に何度かキャラクターとして登場している。
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