リメイク(英語: remake)は、過去に制作された映画などを、新たに作り直すこと、または作り直された作品。
リメイクは元来は映画を対象とした語であるが、現在はテレビドラマ・テレビアニメ・コンピュータゲーム・音楽・ファッションなどの分野でも広く使われている。
リメイクとは元となる作品の設定を一から作り直す。その他には作品によっても異なるが、基本的なリメイク作品は元となった作品と似たように作られる。元となる作品の設定を一から作り直すという点はリブート・リ・イマジネーションとも似ている。
リメイクが行われる理由は様々である。
物語やタイトルなどは先行作品を踏襲することが多いが、そうではない例もある。たとえば原作がありそれを映画化した作品を改めて制作する例では、「先行する映画のリメイク」を目指さずに「原作の再映画化」として作られる場合があり、そういった例では「先行する作品」と「後発作品」は大幅に異なることがある(こういった例では、しばしば後発作品は「リメイク」と表現されることをいやがる)。
舞台作品については、同じものを別のメンバーが再演したとしても、それを「リメイク」と呼ぶことはない。
映画の場合「リメイク」とは、以前に作られた映画を元に作られた作品であり、原作が同じである、あるいは多少参照したといった作品は指さない。全作品のリメイク権を取っているものや、原案としてリメイク元の作品が挙げられているものはリメイク映画と言える。
例えば、2001年の『オーシャンズ11』は1960年の『オーシャンと十一人の仲間』のリメイク作品であるが、1989年の『バットマン』は1966年の『バットマン』を参考にしているのではなく、同じ原作コミックの映画化なので、リメイクではない。
いくつかの作品を別にすると、リメイク版制作の際にキャラクター、筋、テーマが変わることがある。例えば、1968年の『華麗なる賭け』は銀行強盗がメインであったが、1999年の『トーマス・クラウン・アフェアー』では美術品泥棒となっている。1932年の『暗黒街の顔役』はアル・パチーノ主演で1983年に『スカーフェイス』としてリメイクされたが、禁酒法時代の1932年版では密造酒だったのが、1983年版では、現代を舞台としていることには変わりはないため、コカインに変更されている。リメイク版は元の作品と同じ監督により制作されることもある。例えば、小津安二郎は1934年に白黒映画『浮草物語』を監督したが、1959年にカラー映画として『浮草』も監督した。アルフレッド・ヒッチコックは1934年に白黒映画として『暗殺者の家』を監督したが、1956年に自身でカラー版リメイク作品『知りすぎていた男』を監督している。マイケル・マンは『ヒート』をテレビ映画の『メイド・イン・L.A.』を劇場映画としてリメイクしている。
ブラインドフューリー、ダークウォーター、シャルウィダンス
※原作があるので一概には言えず当てはまらないもの(小説や漫画の方が後のノベライズに注意)。ザ・リング貞子、ハチ公物語
『じゃじゃ馬億万長者』、『奥様は魔女』、『ブラボー火星人』といった人気テレビドラマシリーズが映画としてリメイクされることもあるが、興行的に成功した作品は少ない。その中でも『アダムス・ファミリー』や『ミッション:インポッシブル』などは成功した作品と言える。
『トランスフォーマー』『パワーレンジャー』
※原作があるので一概には言えず当てはまらないもの。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
日本のドラマで世代を超えてリメイク。白い巨塔、西遊記、南くんの恋人
海外のドラマから日本でリメイク。逃亡者、24 JAPAN
日本のドラマが海外でリメイク。mother、深夜食堂、孤独のグルメ
音楽におけるリメイクとは、過去に発表および発売された曲を、本人や同じグループ(もしくは以前のグループのメンバー)が再び録音し直し発表することである。ただし、発売前の宣伝および記事そして商品の見出しでは「セルフカバー」と呼ぶまたは明記することが多い。
発売からある程度年月の経ったゲームソフトや、ハード・ソフトの製造・販売が中止され、入手することが困難になったゲームソフトが、最新機種をプラットフォームとしてリメイクされることがある。
例を挙げると、1993年に、かつてファミリーコンピュータ用として発売された『スーパーマリオブラザーズ』シリーズの4作品(1~3と『スーパーマリオUSA』)が、当時の最新機種であったスーパーファミコンをプラットフォームとして『スーパーマリオコレクション』として1本のソフトとしてリメイクされた。
その後も「ドラゴンクエストシリーズ」、「ファイナルファンタジーシリーズ」、「ポケットモンスターシリーズ」などの過去の人気作品がリメイクされている。
一口に「リメイク」といっても、比較的基本に忠実なリメイク作品もあれば、オリジナルを大きく逸脱したリメイク作品もある(『スプラッターハウス わんぱくグラフィティ』、『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』、『ファイナルファンタジーIII 3D REMAKE』など)。
リメイクされる際、オリジナル版発売当時のグラフィック・難易度で再現されるとは限らず、グラフィックのブラッシュアップやムービーの追加、現在のゲームユーザー(特にライトユーザー)にアピールするために難易度を引き下げるなどの措置を施されることもある。
また、一つのシリーズ作品における初期の作品がリメイクされる場合には、現行の作品のシステムを組み込んでプレイの効率化を図っていたり、『ポケットモンスター』シリーズのようにハードの違いから通信が不可能だった作品をリメイクにより可能にする目的もある。
なお、あえて古い見た目にリメイクすることを、ディメイク(Demake)という(デメイクと表記されることもある)。en:Video game remake#Demakesも参照。
洋服や小物などおしゃれアイテムのリフォームを、単なるサイズ直しだけではなく、「古着を今流行のデザインに」「ドレスをワンピースに」などといった古いものをまったく新しいものにリメイクする。エコロジーの時代のニーズに答えた新しいファッションデザインのジャンル。リメイドファッション(Remade Fashion)。
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